高校に入ってから、私は勉強に対して強い苦手意識を抱くようになりました。授業についていくのが難しく、テストでも思うような結果が出ない日々。気づけば評定平均は5段階中2.5という状態で、「大学なんて自分には無理かもしれない」と感じて、やる気を失ってしまっていた時期もありました。

そんなときに出会ったのが、「総合型選抜」という入試制度でした。成績だけでなく、これまでの経験や意欲、将来の目標などをもとに評価されるこの制度を知り、「これなら自分にも挑戦できるかもしれない」と希望が見えてきました。

自分の関心や得意を活かせる道を模索する中で、「英語」と「国際協力」にテーマを絞って取り組むことを決めました。ボランティア活動では、アフリカ・マラウイ産のコーヒーを日本で販売するプロジェクトに参加。この活動は、フェアトレードを通じて開発途上国の貧困解決を目指すもので、私は商品の広報資料を作ったり、SNSを活用したマーケティングに携わったりしながら、「経済が社会に与える影響力」を肌で感じました。

英語学習にも本格的に力を入れ、オンライン英会話やリスニング練習などを継続。その成果として、国際的な英語資格であるIELTSでは4.5というスコアを取得することができました。決して高いスコアとは言えないかもしれませんが、「やればできる」という自信につながり、英語を学ぶモチベーションが大きく高まりました。

志望理由書では、こうした経験を通じて育まれた「伝える力」や「社会への関心」、そしてそれを経済学の学びにどうつなげていきたいかを、自分の言葉で丁寧に綴りました。面接やプレゼンの練習では、塾の先生や学校の先生に何度も見てもらい、自分の想いをしっかり伝える力を少しずつ身につけていきました。

その結果、私は中央大学経済学部に合格することができました。かつては自分がこのような道に進めるとは想像もしていませんでしたが、「自分にできること」にフォーカスし、戦略的に取り組むことで、未来は大きく変わるのだと実感しました。

今、勉強に不安を感じている人にも伝えたいです。成績だけではない、あなたの“想い”や“行動”が評価される入試が、確かに存在します。総合型選抜は、自分の可能性に自信を持てるきっかけになるはずです。