「教育は、制度ではなく“文脈”で変えられる」
――アジア太平洋の歴史と文化から教育支援を構想する
同志社大学グローバル地域文化学部 合格
志の原点|「なぜ支援しても教育は変わらないのか」という疑問
彼の進路の出発点は、高校時代に参加したカンボジア農村部での教育ボランティアでした。
教材が乏しい環境の中でも懸命に学ぶ子どもたちの姿に感動する一方で、授業は非効率で、教員研修も十分とは言えず、「支援が行われているのに、なぜ教育の質が上がらないのか」という強い疑問を抱きました。
現地の教員へのインタビューを通して、問題は物資不足ではなく、内戦による教育制度の断絶、上下関係を重んじる文化、ジェンダー観など、歴史や社会構造に根ざしていることに気づきます。この経験が、教育を制度だけでなく「地域の文脈」から理解したいという志につながりました。
学力だけでなく思考力を示した記述答案
同志社大学の選考で課された記述問題では、企業のCSR、都市化、テクノロジーと労働、教育改革など、現代社会の複合的課題を扱う文章を読み解き、本文に忠実に、因果関係を明確にしながら論述しました。
特に評価されたのは、
- 抽象論に流れず、本文の根拠を押さえた説明
- 問題→理由→解決策という論理構成
- 「持続可能性」という筆者の主張を的確に回収するまとめ
といった点です。文章理解力と論理的思考力の両方を示し、安定して高評価を得ました。

なぜグローバル地域文化学部なのか
彼が同志社大学グローバル地域文化学部を志望した理由は、
教育問題を「教育学」だけでなく、歴史・文化・宗教・ジェンダー・社会構造といった複数の軸から総合的に学べる点にありました。
アジア太平洋コースでは、東南アジアや南アジアだけでなく、東アジア・オセアニアまで含めた広い地域を扱います。彼は、教育問題は国境を越えた歴史的・文化的連関の中で形成されていると考え、地域全体の関係性を理解した上で、専門国を深掘りしたいと明確に語っていました。
現場と制度をつなぐ視点|剣道部での経験
高校時代には、剣道部の副キャプテンとして、崩壊寸前だったチームを立て直す役割を担いました。
監督交代による混乱、経験者と初心者の分断、厳しい上下関係による萎縮――こうした問題に対し、彼は監督と部員、先輩と後輩の間に立つ「緩衝材」として動きました。
個別の声を丁寧に拾い、誤解を整理し、全員が意見を出せる場を設けた結果、チームは団体戦ベスト8、個人戦3位という成果を収めます。この経験は、異なる立場を調整し、制度や関係性を改善する力として、将来の国際協力像と重なっています。
将来像|JICA・UNESCOで制度づくりに携わる
彼の目標は、JICAやUNESCOの立場から、アジア地域の教育制度改善に携わることです。
現場での授業支援にとどまらず、教員研修制度やカリキュラム設計、政策提言など、現地政府と協働して教育の枠組みを整える仕事を目指しています。
そのために、大学では
- アジア太平洋地域の歴史・文化研究
- 質的調査法による現地分析力
- 英語・インドネシア語などの言語運用力
を段階的に積み上げたいと考えています。
合格の決め手|「良心を、分析と行動につなげる姿勢」
彼の志望理由が評価された最大の理由は、
現場経験 → 問題の構造化 → 学問的探究 → 将来像
が一本の線でつながっていた点にあります。
同志社大学の建学の精神「良心を手腕に運用する人物の養成」を、
単なる理念としてではなく、自らの行動と進路選択で体現していたことが、合格につながりました。
これから|地域に根ざした教育支援の担い手へ
彼は今後、アジア太平洋地域の教育問題を、数字や制度だけでなく、人々の声や文化の文脈から捉え続けていきます。
支援する側の論理ではなく、現地の視点に立ち、持続可能な仕組みをつくる。その第一歩が、同志社大学グローバル地域文化学部での学びです。
