総合型選抜の受験を考え始めた高校生にとって、最初に気になるのが「入試はいつから始まるのか」「いつから準備すべきなのか」というスケジュールではないでしょうか。一般入試と違って、総合型選抜はエントリーから合格発表までの期間が長く、出願校によって日程も大きく異なります。

この記事では、国公立・私立それぞれの基本的な日程、主要大学の具体的なスケジュール、対策を始めるべき時期、そして本命校と併願校の日程調整のコツまで、総合型選抜の「いつから」に関わる全てを整理しました。読み終わる頃には、自分が今から何を、いつまでに進めるべきかがクリアに見えてくるはずです。

総合型選抜の全体スケジュール


総合型選抜は、一般入試とは異なり春から動き始める入試方式です。多くの大学では、5月〜6月にエントリーが始まり、その後の出願、一次選考、二次選考を経て11月〜12月頃に合格発表という流れを取ります。

時期

ステップ

主な内容

5月〜6月

エントリー

受験を希望する旨を大学に伝える初期手続き

7月〜8月

オープンキャンパス・出願準備

志望理由書や活動報告書を作成

8月〜10月

出願

正式に出願書類を提出

9月〜10月

一次選考

書類審査・基礎学力テスト・小論文など

10月〜11月

二次選考

面接・プレゼン・口頭試問など

11月〜12月

合格発表

合否の通知

12月〜2月

入学手続き

入学金納付・各種書類提出


ここで注意したいのが、エントリーと出願の違いです。エントリーは「この大学の総合型選抜を受けたい」と意思表示するための初期手続きであり、これに続いて正式な書類を提出する段階が出願となります。ただ、中にはエントリー制度を設けていない大学もあるため、志望校の募集要項を必ず確認しましょう。

また、総合型選抜のスケジュールは大学・学部ごとにかなり違います。同じ大学であっても、学部によって出願時期が2カ月以上ずれるケースも珍しくありません。そのため、志望校が決まったら、必ず各大学の最新の募集要項に目を通したうえで、自分専用のスケジュールを組み立ててください。

【国公立大学】総合型選抜の基本的な日程


国公立大学の総合型選抜は、私立大学と比べてスケジュールが2つのパターンに分かれるという特徴があります。年内に全工程が終わるパターンと、年明けに二次試験が行われるパターンの2系統です。

項目

前期型(年内完結)

後期型(年明け)

エントリー

5月〜6月

5月〜6月

出願

9月〜10月

1月

一次試験

9月〜10月

1月

二次試験

10月〜11月

1月〜2月

合格発表

11月〜12月

2月


前期型の場合、9月から10月にかけて出願と一次試験が同時並行で進み、書類審査や基礎学力試験が課されることが一般的です。北海道大学や東北大学などはこのパターンに該当します。

後期型の場合、出願は1月に行われ、二次試験は1月〜2月にかけて実施されます。たとえば、京都大学や大阪大学などは、年明けの2月に最終の合格発表が行われます。後期型を狙う場合、共通テストの対策と並行して総合型選抜の書類対策も進める必要があり、スケジュール管理がやや複雑となるのが特徴です。

どちらのパターンかによって夏休み以降の動き方が全く変わってくるため、志望校選びの段階で前期型か後期型かを確認しておくのがおすすめです。前期型なら早めの書類完成、後期型なら共通テスト対策とのバランス取りが鍵となるでしょう。

【私立大学】総合型選抜の基本的な日程


私立大学の総合型選抜は、国公立大学に比べてスケジュールが早めに進むのが大きな特徴です。多くの大学が9月までに出願を締め切り、11月〜12月には合格発表を行うため、基本的には年内に進路が決まります。

項目

時期

エントリー

5月〜6月

出願

8月〜9月

一次試験(書類審査・基礎学力テスト)

9月〜10月

二次試験(面接・プレゼン)

10月〜11月

合格発表

11月〜12月


上記のように、出願時期が国公立より1カ月程度早い点に注意してください。私立大学の総合型選抜では、8月〜9月の出願時に提出する志望理由書や活動報告書が一次選考の合否を大きく左右するため、夏休み中には書類をほぼ完成させておく必要があります。

二次試験は10月〜11月に集中して行われ、面接やプレゼンテーション、グループディスカッションなどが課されます。慶應義塾大学のAO入試や早稲田大学の自己推薦入試などもこの時期に一斉に行われるため、複数校を併願する場合は試験日が連続することも珍しくありません。

合格発表は11月〜12月にかけて行われ、合格後すぐに入学金の納付期限が訪れます。早期に進路を確定できるメリットがある反面、不合格だった場合に一般入試へ切り替える時間が限られる点も理解しておきましょう。

総合型選抜を実施する主な大学の日程一覧


ここからは、主要な国公立大学・私立大学の総合型選抜の日程をまとめます。なお、以下は2026年度入試の情報を参考に作成しています。各大学の出願期間や試験日は学部・学科によって異なる場合があり、変更の可能性も大いにあるため、最新の募集要項は必ず各大学公式サイトで確認するようにしてください。

主な国公立大学の日程一覧

以下は、総合型選抜を実施する主な国公立大学の代表的な日程の例です。同じ大学でも学部・コースごとに日程が異なるケースが大半なので、あくまで「全体感を掴むための目安」として参照してください。

大学名

出願期間

一次試験

二次試験

合格発表

北海道大学

9月

書類審査

11月

12月

東北大学

10月

11月

11月

11月

筑波大学

9月

書類審査

10月

11月

横浜国立大学

9月

10月

11月

11月〜12月

名古屋大学

10月もしくは1月

書類審査

11月もしくは2月

11月もしくは2月

京都大学

10月〜11月

書類審査

11月〜12月

2月

大阪大学

11月

書類審査

12月

2月

九州大学

9月〜10月

書類審査

1月

2月


国公立大学の総合型選抜では、書類審査を一次試験として位置づけ、その通過者のみが二次試験に進むという流れが一般的です。出願期間は9月〜11月と大学によって様々ですが、二次試験は11月か12月、合格発表も11月〜12月に実施されることが多いようです。

また、東北大学のAO入試Ⅱ期・Ⅲ期のように、同じ大学でも複数の選抜区分を用意している大学もある点に注意しましょう。Ⅱ期は10月、Ⅲ期は1月、というように出願時期そのものが分かれているケースもあります。そのため、志望大学が決まったら、まずは大学公式サイトの入試案内ページで入試方式の区分を確認しましょう。

主な私立大学の日程一覧

続いて、総合型選抜を実施する主要な私立大学の日程例を紹介します。私立大学は国公立大学と比べて選抜方式が多様で、学部ごとに名称も日程も大きく異なるため、ここでは代表的な目安を示します。

大学名

出願期間

一次試験

二次試験

合格発表

慶應義塾大学

8月〜11月

書類審査

9月〜12月

11月〜12月

早稲田大学

9月〜10月

書類審査

10月〜12月

11月〜2月

明治大学

9月〜12月

書類審査

10月〜11月

11月〜2月

青山学院大学

9月〜10月

書類審査

10月〜11月

11月〜12月

中央大学

9月〜10月

書類審査

10月〜12月

11月〜12月

立教大学

9月

書類審査

11月

12月

法政大学

9月〜10月

書類審査

11月

11月〜12月

同志社大学

9月

書類審査

10月

11月

関西学院大学

9月

書類審査

10月

11月

関西大学

9月〜12月

書類審査

10月〜1月

11月〜1月

立命館大学

9月〜10月

書類審査

10月〜11月

11月〜12月


早慶やGMARCH、関関同立といった人気の私立大学では、9月の出願締切が集中する傾向にあります。それぞれの大学で求められる書類の内容や評定基準も異なるため、複数校を併願する場合は早めに書類作成のスケジュールを組むことが重要です。

また中には、夏期と秋期の2回の出願機会を設けている大学もあり、一度目の出願で不合格だった場合でも書類をブラッシュアップして二度目に再挑戦できるケースもあります。

ただし、大学によっては「同一学部への再出願は不可」と制限しているところもあるため、リベンジが可能かどうかも含めて、志望校選定の段階で募集要項をしっかり確認しておくことが大切です。

総合型選抜の本命校と併願校の日程調整のコツ


複数校を併願する場合、それぞれの日程を「いつ・どの順で」組むかによって、対策の負担が大きく変わってきます。ここでは、スケジュール調整における3つのポイントを見ていきましょう。

二次試験の日程が被らないように調整する

複数校に出願する際、最も避けたいのが二次試験の日程の重複です。面接やプレゼンといった二次試験は1日がかりで実施されるため、同じ日に複数校の二次試験が重なってしまうと物理的に受験不可能となります。

そのため出願前の段階で、志望校全ての二次試験の予定日を一覧に書き出し、最低でも1日以上の間隔が空いていることを確認しましょう。とくに、10月〜11月は多くの大学の二次試験が集中するため注意が必要です。

二次試験は併願校が先に来るように組む

試験は、受ければ受けるほど慣れていくものです。面接やプレゼンといった対人試験は特にその傾向が強いので、本命校で最大限のパフォーマンスを発揮するべく、併願校で本番慣れしておくと安心です。

併願校から本命校の順に二次試験を受けられるようなスケジュールにすると、事前に本番の面接や試験の手応えを掴んだ状態で第一志望校に臨めるため、精神的な負担を大幅に軽減できます。また、併願校で得たフィードバックをもとに、本命校の面接対策を直前まで磨き込めるというメリットもあります。

入学金の振込期限は本命校が先に来るように

併願校に合格したものの本命校の結果がまだ出ていない、というケースで悩ましいのが入学金の納付です。多くの大学では合格発表から1〜2週間以内に入学金を納付する必要があり、しかも一度納付すると返金されないのが原則です。

もし併願校の入学金の納付期限が本命校の合格発表より前に来てしまうと、本命校の結果を待たずに入学金を納める必要が生じてしまいます。そのため、出願前の段階で、本命校から併願校の順に合格発表と入学金期限が並ぶよう、スケジュールを設計しましょう。

総合型選抜の対策はいつからすべき?


総合型選抜の対策を始める理想的な時期は、高校2年生の夏です。この時期から動き始められれば約1年〜1年半の準備期間が確保でき、活動実績作りから書類対策、面接練習まで余裕を持って進められます。

少なくとも、高校2年生の冬には対策を本格化させたいところ。総合型選抜は、直前期だけ集中的に対策すれば合格できる入試方式ではありません。高校生活全体の取り組みや興味関心の方向性などが総合的に評価される試験だからこそ、可能な限り早期にスタートを切ることが合格への近道となります。「もう遅いかもしれない」と感じている人でも、思い立った今日が一番早いタイミングです。まずは一歩踏み出してみましょう。

総合型選抜の対策の理想スケジュール

ここでは、高校1年生から高校3年生までを通した、総合型選抜対策の理想的なスケジュール例を紹介します。自分が今どのフェーズにいるかを確認しながら、目安として活用してください。

時期

やるべきこと

高1〜高2の6月

定期テスト対策・課外活動への取り組み

高2の7月〜3月

総合型選抜の対策を本格化。志望分野の検討と活動実績作り

高3の4月〜5月

志望校決定、自己分析、大学・学部分析

高3の5月〜7月

志望理由書の対策・初稿の作成

高3の8月〜9月

出願開始。小論文と面接の対策スタート

高3の9月〜10月

小論文・筆記試験の追い込み

高3の10月〜11月

面接・プレゼンの追い込みと本番受験

高3の11月〜12月

合格発表・入学手続き


特に大切なのが、高校3年生の4月〜7月にかけての書類対策の期間です。志望理由書は一次選考の結果に直結するため、この期間に粘り強く対策できるかどうかが合否を分けます。

また、8月以降は出願と並行して、面接・小論文対策に本腰を入れたいところです。模擬面接を繰り返し、自分の言葉で志望理由を語れる状態まで仕上げていきましょう。

総合型選抜の日程に関するよくある質問

最後に、総合型選抜の日程に関するよくある質問を3つ取り上げます。同じような疑問を持つ受験生が多いポイントなので、ぜひ参考にしてください。

遠方の大学を受ける場合、宿泊予約はいつすべき?

一次選考(書類選考)の合格発表と同時に、すぐ予約するのが最も確実なタイミングです。大学周辺のホテルは、二次試験の日程が近づくと一気に予約が埋まってしまうため、合格を確認したその日のうちに動き出すのが良いでしょう。キャンセル可能なプランを選んでおけば、万一の予定変更にも対応できます。

合格発表日から入学手続きまでの期間はどれくらい?

一般的には1週間〜2週間程度と、非常に短い期間に設定されています。この期間内に、入学金の納付や入学承諾書といった書類の提出を完了させる必要があります。期限を1日でも過ぎると入学資格を失うこともあるため、合格発表が近づいてきたら振込先口座や必要書類を事前に手元に揃えておくと安心です。

合格した後、辞退はいつまで可能?

出願資格に「専願」と明記されている大学に合格した場合、入学の辞退は原則としてできません。一方、「併願可」の大学に合格したケースであれば、大学が定める入学手続きの締め切り日(通常は12月〜1月頃)までであれば辞退は可能です。出願段階で、その大学が専願か併願可かを必ず確認しておきましょう。

総合型選抜の対策をするならリザプロがおすすめ


総合型選抜は、エントリーから合格発表まで半年以上にわたる長期戦の入試方式。国公立か私立か、前期型か後期型かによってスケジュールが大きく変わるため、自分の志望校に合わせたスケジュール設計が合否を分ける重要なポイントとなります。

そして対策のスタートは、可能な限り早く。理想は高校2年生の夏、遅くとも高校2年生の冬には動き始めたいところです。書類対策・小論文・面接といった準備項目は多岐にわたるため、独学だけで全てをこなすのは正直なところ簡単ではありません。

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