活動報告書のテンプレートを紹介!書くべき内容や基本の型も解説
総合型選抜や学校推薦型選抜で提出が求められる「活動報告書」は、高校生活での実戦的な取り組みや成長を、大学へ具体的に伝えるための書類です。
これまでの経験を大学にアピールする重要な書類ですが、「何を書けばいいのか分からない」「どう構成すれば伝わるのか悩んでいる」という高校生も多いのではないでしょうか。
本記事では、そのまま使える活動報告書の枠組みや、面接官に評価される基本の型を詳しく解説します。
さらに、部活動・生徒会・探究学習といった活動別の具体的な例文と評価ポイントも紹介しますので、ぜひご自身の書類作成の参考にしてください。
活動報告書のテンプレート
活動報告書の基本の型
活動報告書は、ただ事実を羅列するのではなく、読み手が「あなたがどのような人物か」をイメージしやすいように構成することが重要です。
ここでは、説得力を持たせるための基本の4つの型について解説します。
- 活動の概要
- 具体的な取り組みや工夫したこと
- 活動から得られた学びや成果
- 将来の展望
活動の概要
文章の冒頭では、どのような活動を行ったかを簡潔に書くのが基本です。
活動期間や所属していた役職、週に何回活動していたかなどの基本情報も正確に記述しましょう。
大切なのは、初めて文章を読む大学の面接官でも、どのような内容の活動かが一目で伝わるようにすることです。
「〇〇部で副部長を務めた」という事実だけでなく、部員数や掲げていた目標なども添えるとイメージがより鮮明になります。
活動の前提条件を最初に明示しておくことで、大学側が背景を正確にイメージできるようになり、その後に説明する工夫や成果がより伝わりやすくなります。。
具体的な取り組みや工夫したこと
活動の中で発生した困難なことや課題を具体的に記述しましょう。
直面した課題に対して自分がどのように考え、どのような工夫をしたのかを伝えることが重要です。
また、先生や先輩に指示されてやったことではなく、自分で考えて主体的に行動したことを書いてください。
大きなトラブルを解決したというような内容でなくても問題ありません。日常の練習メニューの改善や声掛けの工夫といった些細なことでも、あなたの主体性は十分伝わります。
活動から得られた学びや成果
前述の取り組みや工夫によって、最終的にどのような結果が出たかを記載します。
しかし、大会での入賞といった目に見える成果だけでなく、その経験を通じて自分自身のスキルや価値観がどう変わったか、何を学んだかを書くことがより重要です。
「チームワークの大切さを知った」「計画的に行動する力がついた」など、内面的な成長をしっかりと言語化しましょう。
実は、この学びや得られたことこそが、推薦入試において大学側が最も重視するあなただけのアピールポイントとなります。
将来の展望
最後に、これまでの活動と学びを大学入学後にどのようなことに活かしたいかを書きます。
その活動を通じて得た学びや抱いた問題意識が、志望する大学・学部の志望動機とどう繋がるかが分かるように論理的に記載することが重要です。
また、大学での学びを経た後、将来的にどのような仕事をしていきたいか、社会にどう貢献したいかという長期的な目標も記載すると良いでしょう。
過去の活動から未来への一貫性を示すことで、より説得力のある報告書になります。
活動報告書の例文
ここからは、基本の型に沿って作成した具体的な活動報告書の例文を3つのパターンで紹介します。
ご自身の活動内容と照らし合わせながら、文章の展開や表現方法の参考にしてみてください。
- 部活動の活動報告書
- 委員会や生徒会の活動報告書
- 探究学習や課題研究の活動報告書
部活動の活動報告書
私は高校3年間、部員数50名の吹奏楽部で活動し、2年次の秋からはパートリーダーを務めました。私たちの目標は県大会での金賞受賞でしたが、当時は部員間のモチベーションに差があり、合奏時のまとまりに欠けるという課題がありました。
そこで私は、パート練習において「一方的な指導」ではなく「対話」を重視する工夫をしました。具体的には、練習後に必ず振り返りの時間を5分設け、後輩が技術的な悩みや意見を言いやすい環境を作りました。また、言葉で伝わりにくい部分は、手本となる演奏を録音して共有するなど、自ら進んで改善策を提案・実行しました。周囲のパートリーダーとも連携し、各パートの進捗状況を共有することで、部全体の練習効率を高めるよう努めました。
この取り組みの結果、部員一人ひとりの主体性が高まり、音の調和が生まれ、目標であった県大会金賞を受賞することができました。この経験を通じて、私は多様な意見を尊重し、周囲を巻き込みながら目標を達成する「傾聴力と協調性」を学びました。
将来は、この経験で培ったコミュニケーション能力を活かし、貴学の社会学部で地域社会における多世代交流のあり方を学びたいと考えています。そして将来的には、地域の課題解決に貢献する地方公務員になりたいです。(529文字)
【評価ポイント】
この例文は、課題解決へのプロセスが非常に具体的に書かれている点が優れています。
「対話の重視」「録音の共有」といった主体的な行動から、リーダーシップと協調性をしっかりとアピールできています。
また、部活動での学び(傾聴力)を、社会学部での学びや地方公務員という将来の目標に論理的に結びつけている点も高評価ポイントです。
一貫性があり、かつ説得力もある活動報告書となっています。
委員会や生徒会の活動報告書
私は高校2年生の1年間、生徒会副会長として全校生徒約800名が参加する体育祭の企画・運営に携わりました。例年の体育祭は一部の運動が得意な生徒だけが目立ち、参加意欲の低い生徒が多いことが生徒会内での大きな課題となっていました。
私は「全員が主役になれる体育祭」を目指し、新競技の導入を企画しました。運動が苦手な生徒でも楽しめるよう、eスポーツの要素を取り入れた種目や、知力と体力を組み合わせたクイズリレーを提案しました。最初は教師や一部の生徒から反対意見もありましたが、私はアンケート調査を実施して生徒の潜在的なニーズを数値化し、先生方に粘り強くプレゼンテーションを行いました。企画立案から当日の進行まで、各委員会の委員長と密に連携を取り、役割分担を明確にすることで準備をスムーズに進めました。
結果として新競技は大成功を収め、事後アンケートでは「過去最高に楽しかった」という声が多数寄せられました。この経験から、私は現状の課題を分析し、周囲を説得して新しい価値を創造する企画力と行動力を学びました。
大学では経営学部で組織マネジメントやマーケティングを深く学び、将来的には人々の生活を豊かにする新しいエンターテインメントやサービスを創出する企業で、プロジェクトマネージャーとして活躍したいと考えています。(549文字)
【評価ポイント】
「参加意欲の低下」という明確な課題に対し、アンケートによるデータ収集や粘り強い交渉といった具体的なアクションを起こしたと記載されているのが高評価ポイントです。
また、周囲の反対をただ押し切るのではなく、論理的に説得し巻き込んだプロセスから、高い課題解決能力があることが読み取れます。
生徒会活動での「企画・運営」の経験が、経営学部での学びや将来像に自然に繋がっているのも参考にしたいポイントです。
探究学習や活動研究の活動報告書
私は高校2年次の「総合的な探究の時間」において、「地域のフードロス削減」をテーマに半年間研究を行いました。私の住む地域には農家が多くありますが、規格外野菜が大量に廃棄されている現状を知り、強い問題意識を抱いたことがきっかけです。
課題解決のため、私は単に文献を調べるだけでなく、地元の農家3軒とスーパーマーケット2店舗に直接足を運び、ヒアリング調査を実施しました。その結果、規格外野菜は味に問題がないにもかかわらず、消費者の見た目へのこだわりや流通コストが壁になっていることが判明しました。そこで私は、規格外野菜を活用した「オリジナル野菜スープ」のレシピを考案し、地元のカフェにメニュー化を直談判しました。試作を重ね、原価計算なども高校生なりにシミュレーションして提案した結果、期間限定でメニューとして採用され、30食を完売させることができました。
この一連の活動を通じて、私は自ら現場に赴いて一次情報を得る行動力と、社会課題をビジネスの視点で解決へと導く実践力を身につけました。
この経験から、食の流通や経済の仕組みに強い関心を持ちました。貴学の経済学部で環境経済学を専門的に学び、将来は食品メーカーや商社において、持続可能な食料供給システムの構築に貢献する人材になりたいと強く志望しています。(545文字)
【評価ポイント】
探究学習の報告として理想的な「現場でのフィールドワーク(ヒアリング)」と「具体的なアクション(カフェへの直談判)」が盛り込まれているのが特徴です。
大学が志望者に求める主体的な課題探究の姿勢を明確に示している好例と言えるでしょう。
また、単なる調査にとどまらず、高校生の範囲内でレシピ考案から販売という成果まで記載することで、自身の行動力をアピールすることができています。。
持続可能性に関わる課題から経済学による解決策の模索、そして志望動機へと至る流れが論理的で、完成度の高い構成となっています。
活動報告書に書くことが浮かばないときの対処法
実績がないと焦る必要はありません。自分の中のアピールポイントを見つけ出すための3つの対処法を紹介します。
- 成績表・手帳・スマホの写真を見返してみる
- 過去の単発イベントを深掘りしてみる
- 家族や友人などに相談してみる
成績表・手帳・スマホの写真を見返してみる
まずは自分の過去の記録を客観的に掘り起こしてみましょう。
通知表の先生からのコメントをチェックすると、自分では当たり前すぎて気づけなかった長所や強みなどが書かれていることがあります。
また、手帳やスケジュール帳を見返せば、文化祭の準備期間や定期テストの勉強期間など、いつどれだけの時間や熱量を注いだかを発見できる場合もあります。
さらに、スマホの写真フォルダを遡ることで、頑張ったことや思い入れのある出来事、当時の感情などを鮮明に思い出すことができ、エピソード作りのヒントを得られるでしょう。
過去の単発イベントを深掘りしてみる
長期的に継続した部活などの活動がない場合は、数日〜数週間の単発の取り組みに注目してみると良いでしょう。
たとえば、ボランティア、地域イベントへの参加、オープンキャンパスの手伝いなどが挙げられます。
たとえ短期の体験であっても、その中で自分が工夫したことや、現場の課題に対して深く考えたことなどがあれば、十分なアピール材料になります。
活動期間の長さよりも、そこから何を感じ、どう学んだかが重要です。
家族や友人などに相談してみる
自分一人で考えて煮詰まってしまったら、周囲に自分の印象を聞いてみましょう。
家族や友人に相談することで、自分では普通だと思っていた行動が、他者から見ると「行動力がある」などの長所だったと気づける場合もあります。
他者からの客観的な意見をもらうことで、書類に書く自己PRの客観性と説得力も高まります。
「私の長所って何だと思う?」と率直に質問し、見落としていたアピールポイントを探してみましょう。
活動報告書を提出する前にチェックすべきポイント
書類が書き上がってもそのまま提出せず、以下のポイントを必ず確認して完成度を高めましょう。
- 語尾が統一されているか
- 誤字・脱字がないか
- 話し言葉が混じっていないか
- 固有名詞や略称を正式名称で書けているか
- 表記揺れがないか
- 指定文字数に対して8〜9割以上は埋まっているか
語尾が統一されているか
文章を書く際は、「です・ます(敬体)」と「だ・である(常体)」が混在していないかを必ず確認しましょう。
途中で文体が入れ替わると、読み手に強い違和感を与えてしまいます。
語尾がしっかりと統一されていれば、文章の全体的なリズムが整い、非常に読みやすい内容になります。
推敲の段階で、1文ごとに文末だけを順に追いかけてチェックしてみてください。文体のズレを簡単に見つけ出せます。
誤字・脱字がないか
誤字・脱字があるだけで、読み手に「不注意な生徒だ」「志望度が低いのではないか」というマイナスな印象を与えてしまいます。
提出書類としての信頼性を損なわないためにも入念なチェックが必要です。
黙読だけでなく、実際に声に出して音読してみることで、目視だけでは気づきにくい文字の間違いや助詞の抜けを発見しやすくなります。
また、PCで作成する場合は、同音異義語などの予測変換の間違いに十分注意してください。
手書きで清書する前には、必ず下書きと照らし合わせて一文字ずつ指差し確認を行いましょう。
話し言葉が混じっていないか
文章の中に「〜だし」「〜みたいな」などの話し言葉(口語体)が使われていないか厳重にチェックしましょう。
活動報告書は公的な書類です。面接で話すようなくだけた口調は避け、フォーマルな文体での執筆を心がけてください。
特に「〜とか」「〜なんです」「やっぱ」といった若者言葉やフランクな語尾は無意識に出てしまうことがあります。
見つけたら、きちんとした書き言葉(「〜など」「〜ためです」「やはり」等)に修正しましょう。
固有名詞や略称を正式名称で書けているか
書類に登場する名称は、すべて正式名称で記載するのがルールです。
たとえば、部活動を書く際も「バスケ部」ではなく「バスケットボール部」とするなど、省略せずに書きましょう。
生徒会活動、委員会、外部のボランティア団体、参加した大会名なども略称を使わずに正確に書く必要があります。
固有名詞の正確な表記は、大学へ書類を提出する際の最低限の社会的マナーであると認識し、わからない場合は必ず調べて記載しましょう。
表記揺れがないか
同じ書類の中で、同じ意味の単語が異なる表記で混ざっていないかを確認することも大切です。
たとえば、「パソコン」と「PC」、「子ども」と「子供」、「1学期」と「一学期」など、複数の書き方が点在していないかチェックしましょう。
このような表記揺れがあると、文章全体の統一感が失われ、推敲が不十分で雑な印象を与えてしまいます。
使用する表記を決めたら、書類全体を通して必ず統一するように心がけてください。
指定文字数に対して8〜9割以上は埋まっているか
活動報告書の指定文字数や枠の大きさに対して、空白が目立っていないか確認しましょう。
空白が多いと、それだけで大学側に「熱意がない」「アピールすることが少ない」と見なされてしまう恐れがあります。
原則、制限文字数の少なくとも8〜9割以上を埋めるのが基本です。
もし文字数がどうしても足りない場合は、具体的なエピソードやその時の自身の感情、得られた学び、将来の展望などを補完して内容を厚くしましょう。
活動報告書を書き上げたら第三者に添削してもらおう
自分で書いた文章は主観が入りやすく、客観的に評価することが難しいため、書き上げたら必ず誰かに見てもらうようにしましょう。
学校の進路指導の先生、学級担任、部活動の顧問、塾の講師などに添削を依頼するのがおすすめです。
自分では気づかなかった論理の飛躍を指摘してもらえます。また、添削のアドバイスをもとに何度も推敲を重ねることで、書類の完成度が飛躍的に高まります。
活動報告書のテンプレートに関するよくある質問
最後に、活動報告書の作成に関して高校生からよく寄せられる疑問にお答えします。
パソコンと手書きのどちらで作成すべき?
基本的には、大学側の募集要項で指定されている指示に従ってください。
明確な指定がない場合は、手書きでもパソコンでも合否に直接的な優劣はないとされています。
手書きを選ぶ場合は、誤字に気をつけて丁寧で読みやすい文字を心がけましょう。
パソコンを選ぶ場合は、フォントや文字の大きさ、改行などの適切なレイアウトに注意して、面接官が読みやすい書類を作成することが大切です。
中学時代の活動について記載しても良い?
活動報告書は、原則として高校生活(またはそれに準ずる直近の期間)の活動を中心に記述するものです。
ただし、中学時代から高校まで一貫して6年間継続している部活動や習い事などは、継続力を示す例外として記載しても問題ありません。
しかしその場合でも、高校時代における活動実績や高校での成長プロセスを主軸に書くべきです。
中学時代に終わってしまった活動のみをアピールしても、高校での活動を重視する大学入試では評価されにくいため注意が必要です。
志望する学部・学科と直接関係のない活動でも評価される?
志望する学問分野と関係のない活動でも十分に評価されます。
大学側が最も見ているのは、活動の種類や専門性そのものではなく、あなたが課題に対してどう取り組んだかというプロセスと学びだからです。
その活動で得られた人間としての成長や強み(継続力、協調性など)を、大学入学後の学びにどう繋げるかを言語化できれば、立派なアピールになります。
まとめ|テンプレートを活用して説得力のある活動報告書を完成させよう
活動報告書は、これまでの努力や成長を大学に伝えるための大切なプレゼン資料です。
何から書けばいいか迷った時は、本記事で紹介した「基本の型」やテンプレートを活用し、過去の経験を整理することから始めてみましょう。
最初は些細なエピソードに思えても、深掘りすることで必ずあなただけの強みが見えてきます。
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