法政大学の帰国生向け入試を徹底解説!2026年度入試から帰国生入試が全学部で募集停止された今、帰国生が出願できる全入試ルートを網羅。英語学位プログラム(GIS・GBP・IGESS・SCOPE)・自己推薦入試・グローバル体験公募推薦など、各入試の出願資格・倍率・選考方法を比較し、自分に合ったルートの選び方を解説します。

「法政の帰国生入試がなくなったって聞いたけど、本当?」

「帰国子女が法政に入るには、今どの入試を受ければいいの?」

「英語学位プログラムと自己推薦、どちらを選ぶべき?」

法政大学では2026年度入試(2025年度出願)から帰国生入試が全学部で募集停止となりました。しかし、帰国生が受験できる入試ルートは「なくなった」のではなく、「英語学位プログラム」と「自己推薦入試」の2つの枠組みに再編されたというのが正確な理解です。本記事では、帰国生が出願可能な全入試ルートを俯瞰し、各入試の特徴・倍率・対策のポイントを整理します。自分に合ったルートを見つけるガイドとしてお役立てください。

この記事の要約

  • 2026年度以降、帰国生入試は全学部で募集停止。「英語学位プログラム」と「自己推薦入試」に再編
  • 英語学位:GIS(グローバル教養学部)・GBP(経営学部)・IGESS(経済学部)・SCOPE(人間環境学部)の4ルート
  • 日本語学位(自己推薦):グローバル体験公募推薦(文・経営・キャリアデザイン・現代福祉)、SA自己推薦(国際文化)、各学部の既存自己推薦入試
  • 帰国生の海外経験を活かせる入試は依然として豊富。早期の情報収集と英語スコア確保が鍵
  • 各学部の詳細記事へのリンクも掲載

ステップ1:帰国生入試制度の「今」を正しく理解する

法政大学は2024年9月に、2026年度入試以降の帰国生入試における「全学部での募集停止」を発表しました。かつては法学部・文学部・経済学部・社会学部・経営学部・国際文化学部・人間環境学部・現代福祉学部・キャリアデザイン学部・GIS・スポーツ健康学部・情報科学部・デザイン工学部・理工学部・生命科学部の全15学部で帰国生入試が実施されていましたが、この制度は2025年度入試を最後に終了しています。

ただし「帰国生向けの入試がなくなった」わけではありません。法政大学は公式に「募集停止となる入試の出願資格や就学歴をもって、各学部の自己推薦入試・公募推薦入試等(新設・既存)の出願資格を満たす場合があります」と明言しています。大きく分けて「英語学位プログラム」と「自己推薦入試(日本語学位)」の2つのカテゴリーがあり、自分の英語力・学びたい分野・出願資格に応じて選択します。

帰国生が出願可能な入試ルート一覧(2026年度現在)

英語学位プログラム(全授業英語)

学部

プログラム名

選考方法

入学時期

英語要件目安

グローバル教養学部

GIS

書類審査(+面接)

4月/9月

TOEFL 90+/IELTS 7.0+

経営学部

GBP

書類審査

9月

TOEFL 80+/IELTS 6.0+

経済学部

IGESS

書類審査

9月

TOEFL 72+/IELTS 6.0+

人間環境学部

SCOPE

書類審査

9月

TOEFL 72+/IELTS 6.0+

自己推薦入試(日本語学位)

学部

入試名称

選考方法

入学時期

備考

国際文化学部

SA自己推薦入試

書類+面接

4月

非英語圏への留学前提・専願制

国際文化学部

分野優秀者入試

書類+面接

4月

語学・表象・情報等の実績

キャリアデザイン学部

グローバル体験公募推薦

書類+小論文+面接

4月

留学180日以上・評定3.8以上

文学部

グローバル体験公募推薦

書類+小論文+面接

4月

留学180日以上・評定3.5以上

経営学部

グローバル体験公募推薦

書類+小論文+面接

4月

留学180日以上・評定3.5以上

現代福祉学部

グローバル体験公募推薦

書類+小論文+面接

4月

留学180日以上・評定3.5以上

法学部

英語外部試験利用自己推薦

書類+小論文+面接

4月

英語スコア基準あり

経済学部

英語外部試験利用自己推薦

書類+小論文+面接

4月

英語スコア基準あり

人間環境学部

自己推薦入試

書類+小論文+面接

4月

評定3.5以上

上記のうち、英語力が高い帰国生が最も検討しやすいのは英語学位プログラムの4ルート(GIS・GBP・IGESS・SCOPE)です。日本語で学位を取得したい場合は、グローバル体験公募推薦やSA自己推薦が有力な選択肢となります。

ステップ2:各入試ルートの詳細と倍率推移

GIS(グローバル教養学部)自己推薦入試

GISはMARCHで唯一、全授業を英語で行う「英語学位学部」です。1クラス20〜25名の少人数制で、人文科学・社会科学・ビジネスを横断するリベラルアーツ教育を提供します。S基準(TOEFL 90+)とA基準(基準緩和+面接)の2ルートがあり、帰国生にとっては英語力を最大限に活かせる環境です。

入試年度

方式

募集人数

志願者数

合格者数

倍率

2025年度

S基準

若干名

1.9倍

2025年度

A基準

若干名

2.2倍

2024年度

S基準

若干名

1.3倍

2024年度

A基準

若干名

1.5倍

2023年度

旧制度

若干名

2.0倍

2022年度

旧制度

若干名

2.1倍

英語力のハードルが高い分、倍率は1倍台〜2倍台と落ち着いています。基準スコアさえクリアできれば合格のチャンスは大きいと言えます。

GBP(経営学部)・IGESS(経済学部)・SCOPE(人間環境学部)

いずれも9月入学の英語学位プログラムで、書類審査を軸とした選考が行われます。日本国籍を持つ帰国生は「Period II(General Admission)」での出願となります。なお、自宅受験型のTOEFL iBT Home EditionやIELTS Onlineは原則として認められていないため、必ずテストセンターで受験するタイプを受けてください。

プログラム

学部

学問領域

英語要件目安

倍率目安

GBP

経営学部

グローバルビジネス

TOEFL 80+/IELTS 6.0+

約1〜2倍

IGESS

経済学部

国際経済学

TOEFL 72+/IELTS 6.0+

約1〜2倍

SCOPE

人間環境学部

サステイナビリティ

TOEFL 72+/IELTS 6.0+

約1〜2倍

国際文化学部 SA自己推薦入試

国際文化学部のSA自己推薦入試は、ドイツ・フランス・ロシア・中国・スペイン・韓国のいずれかの言語圏の文化に強い関心を持ち、非英語圏への留学を希望する者を対象とした独自の入試です。専願制で、評定平均3.5以上+外国語4.0以上が出願条件です。帰国生入試廃止後も、帰国生が日本語学位で国際文化を学ぶ主要ルートとして機能しています。

入試年度

募集人数

志願者数

合格者数

倍率

2025年度

25名

約78名

約25名

3.1倍

2024年度

25名

約63名

約25名

2.5倍

2023年度

25名

約73名

約25名

2.9倍

2022年度

25名

約53名

約25名

2.1倍

グローバル体験公募推薦(文学部・経営学部・キャリアデザイン学部・現代福祉学部)

グローバル体験公募推薦は、日本国内の高校在学中に連続180日以上の留学経験を持つ者を対象とした入試です。帰国生入試の廃止に伴い、留学経験者の日本語学位ルートとして重要性が増しています。4学部で実施されており、書類審査→小論文+面接の二段階選考が基本です。

学部

入試年度

募集人数

志願者数

合格者数

倍率

キャリアデザイン

2024年度

10名

約44名

約10名

4.4倍

キャリアデザイン

2023年度

10名

約23名

約10名

2.3倍

文学部

2025年度

若干名

約2〜3倍

経営学部

2025年度

若干名

約2〜4倍

現代福祉学部

2025年度

若干名

約2〜3倍

英語外部試験利用自己推薦(法学部・経済学部)

法学部と経済学部では、英語外部試験のスコアを活用した自己推薦入試が実施されています。帰国生が海外で取得したTOEFL・IELTSのスコアを直接活かせる入試であり、帰国生入試廃止後の有力な代替ルートです。

学部

選考方法

英語要件

評定要件

倍率目安

法学部

書類+小論文+面接

TOEFL/IELTS等の基準スコアあり

学部による

約2〜4倍

経済学部

書類+小論文+面接

TOEFL/IELTS等の基準スコアあり

学部による

約2〜4倍

2026年度新設の入試(帰国生の出願資格を追加)

2026年度入試では、複数の学部で出願資格に「帰国生」が明示的に追加されました。これにより、従来の帰国生入試の受け皿がさらに広がっています。

学部

入試名称

変更内容

文学部 哲学科

自己推薦入試(新設)

留学経験や国際的な学修経験を持つ者を募集。募集3名

経済学部

高大接続入学試験

出願資格に帰国生・グローバル体験を追加

社会学部

自己推薦入試(新設)

出願資格に帰国生・IB資格・グローバル体験を追加。募集計12名

ステップ3:入試ルートを比較して自分に合った方式を選ぶ

主要入試ルート比較表

比較項目

GIS

GBP/IGESS/SCOPE

SA自己推薦

グローバル体験公募

授業言語

英語

英語

日本語

日本語

入学時期

4月/9月

9月

4月

4月

英語要件

TOEFL 90+

TOEFL 72〜80+

評定外国語4.0+

留学180日以上

主な選考

書類(+面接)

書類審査

書類+面接

書類+小論文+面接

倍率目安

約1.5〜2倍

約1〜2倍

約2〜3倍

約2〜4倍

向いている人

英語でリベラルアーツ

英語でビジネス/経済

非英語圏の文化を探究

留学経験を日本語学位に活かす

選ぶための3つの判断軸

1. 学位取得の言語(英語 or 日本語)

英語で学位を取得したい場合は、GIS・GBP・IGESS・SCOPEの英語学位プログラムが選択肢となります。日本語での授業履修を希望する場合は、SA自己推薦・グローバル体験公募推薦・英語外部試験利用自己推薦などが適しています。

2. 学びたい分野

リベラルアーツを英語で幅広く学びたいならばGIS、グローバルビジネスや経営戦略ならばGBP、国際経済学ならばIGESS、サステイナビリティならばSCOPE、非英語圏の文化・言語を深く探究したいならば国際文化学部SA自己推薦、キャリア教育や他者支援ならばキャリアデザイン学部、人文科学+国際視点ならば文学部、福祉・まちづくりならば現代福祉学部が適しています。

3. 英語力の現在地

TOEFL iBT 90点以上ならばGISが最有力です。80点前後ならGBP、72点前後ならIGESS・SCOPEが射程に入ります。英語力は高いが日本語での学びを希望する場合は、法学部・経済学部の英語外部試験利用自己推薦が最適です。留学経験はあるが英語スコアが伸び悩んでいる場合は、グローバル体験公募推薦が現実的な選択肢となります。

ステップ4:帰国生入試に合格するための対策の進め方

帰国前〜高校2年生:基盤を固める

帰国生入試に必要な英語外部試験(TOEFL iBT / IELTS)のスコアを早期に確保することが最重要です。GISを目指す場合はTOEFL iBT 90点以上、GBPなら80点以上、IGESS・SCOPEなら72点以上が目標です。なお、自宅受験型のHome Editionは多くのプログラムで認められていないため、必ずテストセンターで受験してください。

海外滞在中に現地の学校で高い成績を維持し、成績証明書の内容を充実させておくことも大切です。帰国後に日本の高校に編入する場合は、評定平均を下げないよう注意してください。グローバル体験公募推薦では評定3.5〜3.8以上が求められます。

高校3年生 春〜夏:出願準備

出願書類(志望理由書・Personal Statement等)の作成に着手します。英語学位プログラムでは英語での志望理由書が、自己推薦入試では日本語での志望理由書が求められます。「海外経験から何を学び、大学で何を探究したいのか」を自分の言葉で論理的に構築してください。

出願スケジュールはルートによって大きく異なります。GISのS基準は9月出願、A基準は10月出願。GBP・IGESS・SCOPEは秋に出願が集中します。自己推薦入試も10月前後に出願が始まるため、夏休み中にすべての書類を完成させておくことが理想です。

高校3年生 秋:選考対策

英語学位プログラムは書類審査が中心ですが、GISのA基準では英語小論文と英語面接が課されます。自己推薦入試では日本語の小論文(60〜90分)と面接が一般的です。いずれの入試でも、出願書類の内容と面接での回答に一貫性を持たせることが合格の鍵です。

事前の書類(英語資格・志望理由書)の完成度が合否の大部分を決めると考えて準備を進めてください。これまでの「当日の小論文と面接で逆転勝負」という帰国生入試とは対策の質が異なる点に注意が必要です。

関連記事一覧

各入試方式の詳細な対策記事を用意しています。自分に合った入試方式の記事を参考に、具体的な対策を進めてください。

カテゴリ

入試方式

記事リンク

英語学位

GIS(グローバル教養学部)自己推薦入試

▶ 法政大学 GIS自己推薦入試の対策

自己推薦

国際文化学部 SA自己推薦入試

▶ 法政大学 SA自己推薦入試の対策

自己推薦

キャリアデザイン学部 自己推薦入試

▶ 法政大学 キャリアデザイン学部自己推薦の対策

公募推薦

グローバル体験公募推薦(全学部)

▶ 法政大学 グローバル体験公募推薦を徹底解説

まとめ

法政大学の帰国生入試は、2026年度入試から全学部での募集停止により「帰国生入試」という名称は消滅しました。しかし、英語学位プログラム(GIS・GBP・IGESS・SCOPE)と自己推薦入試(グローバル体験公募推薦・SA自己推薦・英語外部試験利用自己推薦など)を含めると、帰国生が活用できる入試ルートは依然として豊富です。

合格のために、まずは自分の「学びたい分野」「学位取得の言語」「英語力の現在地」を明確にし、最適な入試ルートを選択してください。出願に必要な英語外部試験のスコアは早期に確保し(Home Edition不可に注意)、志望理由書には十分な時間を確保することが重要です。

本記事で紹介した各入試ルートの詳細記事を参考に、あなたの海外経験を「学問への問い」に接続する準備を進めてください。

法政大学 帰国生入試 よくある質問(FAQ)

Q1. 帰国生入試は本当になくなったのですか?

はい、「帰国生入試」という名称の入試は2025年度入試を最後に全学部で募集停止されました。しかし、帰国生を対象とした入試ルートは「英語学位プログラム」と「自己推薦入試」の枠組みに再編されて残っています。法政大学は「募集停止となる入試の出願資格や就学歴をもって、自己推薦入試等の出願資格を満たす場合がある」と公式に明言しています。

Q2. 英語学位プログラムと自己推薦、どちらを選ぶべきですか?

英語で授業を受け学位を取得したい場合は英語学位プログラム(GIS・GBP・IGESS・SCOPE)、日本語で学位を取得しつつ海外経験を活かしたい場合は自己推薦入試(グローバル体験公募推薦・SA自己推薦等)が適しています。英語力と学びたい分野に応じて選択してください。

Q3. TOEFL Home Editionは使えますか?

GIS・GBP・IGESS・SCOPEなどの英語学位プログラムでは、自宅受験型のTOEFL iBT Home EditionやIELTS Onlineは原則として認められていません。必ずテストセンターで受験するタイプを受けてください。自己推薦入試については各学部の入試要項で確認が必要です。

Q4. 日本の高校に通っている帰国生でも出願できますか?

出願可能です。英語学位プログラムは海外の中等教育機関修了者が主な対象ですが、GISの自己推薦入試(春入学)は国内高校生も出願できます。自己推薦入試やグローバル体験公募推薦は、留学経験や海外在籍歴があれば日本の高校在学中でも出願可能です。

Q5. 複数の入試ルートに併願できますか?

英語学位プログラム同士の併願は、出願期間(Period)が異なれば可能な場合があります。自己推薦入試は学部によって専願制のものがあるため、各学部の入試要項で必ず確認してください。一般選抜との併願は制度上可能です。

Q6. 2026年度入試で新しく追加された入試はありますか?

2026年度入試では、文学部哲学科の自己推薦入試が新設され、留学経験者を明示的に募集しています。また、経済学部の高大接続入学試験と社会学部の自己推薦入試で、出願資格に「帰国生」「グローバル体験」「国際バカロレア資格」が追加されました。今後も出願資格の拡大が予想されるため、最新情報は必ず法政大学公式サイトで確認してください。