早稲田大学の帰国生向け入試を徹底解説!2025年度以降の制度変更で複数学部共通の帰国生入試が廃止された今、帰国生が出願できる全入試ルートを網羅。政治経済学部グローバル入試・教育学部帰国生入試・人間科学部FACT選抜・SILS AO入試など、各入試の出願資格・倍率・選考方法を比較し、自分に合ったルートの選び方を解説します。

「帰国生入試がなくなったって聞いたけど、本当?」

「帰国子女が早稲田に入るには、今どの入試を受ければいいの?」

「英語学位と日本語学位、どちらを選ぶべき?」

早稲田大学では2025年度入試から複数学部共通の帰国生入学試験が廃止されました。しかし、帰国生が受験できる入試ルートは「なくなった」のではなく、「学部ごとに再編された」というのが正確な理解です。本記事では、帰国生が出願可能な全入試ルートを俯瞰し、各入試の特徴・倍率・対策のポイントを整理します。自分に合ったルートを見つけるガイドとしてお役立てください。

この記事の要約

  • 2025年度以降、複数学部共通の帰国生入試は廃止。学部ごとの個別入試に再編
  • 日本語学位:政治経済学部グローバル入試・教育学部帰国生入試・人間科学部FACT選抜が主なルート
  • 英語学位:SILS AO入試(国外選考/9月入学)・EDESSA・TAISI・JCulPなども選択肢
  • 帰国生の海外経験を活かせる入試は依然として豊富。早期の情報収集と英語スコア確保が鍵
  • 各学部の詳細記事へのリンクも掲載

ステップ1:帰国生入試制度の「今」を正しく理解する

早稲田大学は2023年10月に、2025年度入試以降の帰国生入学試験における「複数学部共通募集の停止」を発表しました。かつては法学部・商学部・文化構想学部・文学部・社会科学部・人間科学部・スポーツ科学部など多くの学部を横断して、共通の帰国生入試で一括出願できていましたが、この制度は2024年度入試を最後に終了しています。

ただし「帰国生向けの入試がなくなった」わけではありません。各学部が独自に帰国生を受け入れる入試制度を整備しており、むしろ入試ルートは多様化しています。大きく分けて「日本語学位プログラム」と「英語学位プログラム」の2つのカテゴリーがあり、自分の言語力・学びたい分野・出願資格に応じて選択します。

帰国生が出願可能な入試ルート一覧(2026年度現在)

日本語学位プログラム

学部

入試名称

選考方法

入学時期

政治経済学部

グローバル(海外就学経験者)入試

書類+論文+面接

4月

教育学部(2学科のみ)

帰国生入学試験

書類+筆記+面接

4月

人間科学部

FACT選抜入学試験

書類(事前課題含む)+論述+面接

4月

英語学位プログラム

学部

入試名称

選考方法

入学時期

国際教養学部(SILS)

AO入試(国外選考/9月入学)

書類審査

(+面接の場合あり)

4月/9月

文化構想学部(JCulP)

海外学生入試

書類+面接

9月

政治経済学部(EDESSA)

英語学位プログラムAO入試

書類審査

9月

社会科学部(TAISI)

TAISI AO入試

書類審査

9月

基幹理工・創造理工

英語学位プログラムAO入試

書類審査

9月

上記のうち、帰国生が最も検討しやすいのは日本語学位の3ルート(政治経済グローバル入試・教育学部帰国生入試・人間科学部FACT選抜)です。英語で学位を取得したい場合は、SILSやJCulPなどの英語学位プログラムが有力な選択肢となります。

ステップ2:各入試ルートの詳細と倍率推移

政治経済学部 グローバル(海外就学経験者)入試

政治経済学部のグローバル入試は、2021年度入試より名称変更され、事実上の帰国生入試として機能しています。海外の中等教育機関に2年以上在籍した経験を持つ者が対象で、書類審査・論文審査・面接審査の三段階で選考されます。募集人員は政治学科・経済学科・国際政治経済学科の合計約30〜40名です。

出願資格の核となる海外就学経験の要件は、「日本国外に所在する外国の中等教育機関に継続して2年以上在学した者」または「最終学年の1年を含めて通算2年以上在学した者」のいずれかです。スコアを問わずTOEFL iBTまたはIELTS(Academic)の成績提出が必須ですが、合格には高いスコアが事実上求められます。

グローバル(海外就学経験者)入試 倍率推移

入試年度

募集

志願者

合格者

倍率

2025年度

約30名

78名

33名

2.4倍

2024年度

約40名

91名

33名

2.8倍

2023年度

約40名

100名

41名

2.4倍

2022年度

約40名

82名

34名

2.4倍

一般選抜(共テ利用を含む)の倍率が4〜6倍で推移していることを考えると、グローバル入試は数値的に「ねらい目」と言えます。2025年度入試からは募集人員が約40名から約30名に削減されているため、今後は倍率がやや上昇する可能性があります。

教育学部 帰国生入学試験

教育学部は、複数学部共通の帰国生入試が廃止された後も、学部独自に帰国生入試を継続しています。ただし対象は「教育学科教育学専攻生涯教育学専修」と「英語英文学科」の2学科・専修のみです。

出願資格として、日本国外に所在する外国の中等教育機関に最終学年を含め2年以上継続して在籍し、卒業もしくは卒業見込みであることが求められます。英語英文学科への出願には日本語能力試験N1・1級の取得が必要です。選考は書類審査・筆記試験・面接の三段階で行われます。

教育学部は早稲田の中でも学科の幅が広く、「教育学を学びたい帰国生」にとっては貴重な受け皿です。ただし、募集人数は若干名と少数精鋭であるため、しっかりとした準備が不可欠です。

人間科学部 FACT選抜入学試験

人間科学部のFACT選抜は、国内者・帰国者を問わず出願できる総合型選抜です。帰国生向けの出願資格(出願資格B)が設定されており、日本国外の中等教育機関に2学年以上継続して在籍した者が対象です。英語資格試験のスコアが出願要件として設定されています。

選考では、出願書類(事前課題を含む)・論述試験・面接試験を通じて、「対話・論理・表現・分析・省察」の5つの力を総合的に評価します。人間科学部は「人間環境科学科」「健康福祉科学科」「人間情報科学科」の3学科を擁し、文理融合の学際的な学びが特徴です。

国内者向けの出願資格Aでは評定平均3.9以上などの厳しい学力要件がありますが、帰国生向けの出願資格Bは異なる基準で評価されるため、海外での学修経験を活かした出願が可能です。

国際教養学部(SILS)AO入試(国外選考・9月入学)

SILSのAO入試は、国外選考(4月入学)と9月入学の2つのルートで帰国生を受け入れています。国外選考は「日本国外の中等教育機関修了(見込み)者」が対象で、書類審査のみで選考されます。9月入学は国内外不問で出願可能です。いずれもTOEFL iBT 100点以上が合格の目安とされています。

SILS AO入試(国外選考・9月入学)倍率推移

入試年度

国外選考 志願

国外選考 倍率

9月入学 志願

9月入学 倍率

2025年度

332名

3.2倍

1,018名

2.8倍

2024年度

279名

2.5倍

788名

2.3倍

2023年度

250名

2.1倍

716名

2.0倍

ほぼ全ての授業が英語で行われ、日本語を母語とする学生は1年間の海外留学が必修です。7つのクラスターから専門を選択するリベラルアーツ教育が特徴で、帰国生にとっては英語力を最大限に活かせる環境です。

その他の英語学位プログラム(EDESSA・TAISI・JCulP・理工系)

海外の中等教育機関を卒業した帰国生は、以下の英語学位プログラムにも出願が可能です。いずれも9月入学が中心で、書類審査を軸とした選考が行われます。

学部

学問領域

英語要件

2024年度倍率

政治経済(EDESSA)

政治学・経済学・国際政治経済学

TOEFL/IELTS提出必須

2.4倍

社会科学(TAISI)

学際的社会科学

TOEFL/IELTS提出必須

2.1倍

文化構想(JCulP)

日本文化論(英語)

TOEFL 72点以上

4.7倍(JS)

基幹理工・創造理工

数学・情報・機械工学等

TOEFL/IELTS提出必須

4〜12倍

英語学位プログラムの詳細については、別記事「ここに貼りたい」をご覧ください。

ステップ3:入試ルートを比較して自分に合った方式を選ぶ

主要入試ルート比較表

比較項目

政経グローバル

教育学部帰国生

人間科学FACT

SILS AO国外

授業言語

日本語

日本語

日本語

英語

海外在籍要件

2年以上

2年以上(最終学年含む)

2年以上

海外校卒業

英語スコア

TOEFL/IELTS必須(スコア不問だが高スコア有利)

学科による

基準スコアあり

TOEFL 100点以上推奨

主な選考

論文+面接

筆記+面接

事前課題+論述+面接

書類審査

倍率目安

約2〜3倍

若干名募集

若干名募集

約2〜3倍

向いている人

政治・経済に関心がある帰国生

教育学・英語学を学びたい帰国生

文理融合・人間科学に関心がある帰国生

英語でリベラルアーツを学びたい帰国生

選ぶための3つの判断軸

1. 学位取得の言語(日本語 or 英語)

日本語での授業履修を希望する場合は、政治経済学部グローバル入試・教育学部帰国生入試・人間科学部FACT選抜が選択肢となります。英語で学位を取得したい場合は、SILSやEDESSA、TAISIなどの英語学位プログラムが適しています。

2. 学びたい分野

政治・経済・国際関係を学びたいならば政治経済学部のグローバル入試またはEDESSA、教育学や英語学を学びたいならば教育学部、文理融合の学際的な学びに関心があるならば人間科学部FACT選抜、リベラルアーツを幅広く英語で学びたいならばSILS、日本文化を英語で探究したいならばJCulPが適しています。

3. 出願資格と英語力の現在地

TOEFL iBT 100点以上の英語力がある場合は、SILSやEDESSAが有力な選択肢となります。英語力は高いが日本語での学びを希望する場合は、政治経済学部グローバル入試が最適です。TOEFL 72点前後であればJCulPも検討に値します。いずれの入試でも、出願資格に定める「海外在籍期間」を満たしているかを最初に確認してください。

ステップ4:帰国生入試に合格するための対策の進め方

帰国前〜高校2年生:基盤を固める

帰国生入試に必要な英語外部試験(TOEFL iBT / IELTS)のスコアを早期に確保することが最重要です。特にTOEFLは受験回数を重ねてスコアアップを図る戦略が有効です。海外滞在中に現地の学校で高い成績を維持し、成績証明書の内容を充実させておくことも大切です。

帰国後に日本の高校に編入する場合は、評定平均を下げないよう注意してください。FACT選抜の国内者向け資格では評定3.9以上が求められるなど、学業成績は複数の入試で重要な評価要素となります。

高校3年生 春〜夏:出願準備

出願書類(志望理由書・活動報告書等)の作成に着手します。政治経済学部グローバル入試では800〜1,000字の志望理由書が、FACT選抜では事前課題が求められます。「海外経験から何を学び、大学で何を探究したいのか」を自分の言葉で論理的に構築してください。

出願スケジュールは学部によって異なります。政治経済学部グローバル入試は7月中旬出願・9月上旬論文審査、教育学部帰国生入試やFACT選抜は秋に出願・選考が集中します。複数の入試を併願する場合は、スケジュールの重複に注意が必要です。

高校3年生 秋:選考対策

政治経済学部グローバル入試の論文審査は120分で、日本語の資料を読解・分析して設問に答える形式です。時事問題や社会科学的なテーマに対する論述力が問われるため、新聞や経済誌を日常的に読み、自分の意見を構築する練習が不可欠です。

面接審査は出願書類の内容をもとに10〜15分程度で実施されます。志望理由書に書いた内容を深掘りされるため、一文一文を口頭で説明できるよう準備してください。教育学部帰国生入試やFACT選抜も、書類の内容と面接での回答に一貫性を持たせることが合格の鍵です。

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帰国生向け

政治経済学部 グローバル入試

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教育学部 帰国生入試

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英語学位プログラム

JCulP(国際日本文化論)

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英語学位プログラム

英語学位プログラム全体(ハブ記事)

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まとめ

早稲田大学の帰国生入試は、2025年度以降の制度改編により「複数学部共通」から「学部ごとの個別入試」へと移行しました。一見すると選択肢が減ったように見えますが、政治経済学部グローバル入試・教育学部帰国生入試・人間科学部FACT選抜の3つの日本語学位ルートに加え、SILSやEDESSAなどの英語学位プログラムを含めると、帰国生が活用できる入試ルートは依然として豊富です。

合格のために、まずは自分の「学びたい分野」「学位取得の言語」「英語力の現在地」を明確にし、最適な入試ルートを選択してください。出願に必要な英語外部試験のスコアは早期に確保し、志望理由書や論文対策には十分な時間を確保することが重要です。

本記事で紹介した各入試ルートの詳細記事を参考に、あなたの海外経験を「学問への問い」に接続する準備を進めてください。


早稲田大学 帰国生入試 よくある質問(FAQ)

Q1. 帰国生入試は本当になくなったのですか?

複数学部を横断する「共通の帰国生入学試験」は2024年度入試を最後に廃止されました。しかし、帰国生を対象とした入試制度は各学部に残っています。政治経済学部のグローバル入試、教育学部の帰国生入試、人間科学部のFACT選抜などが主な受け皿です。

Q2. 海外に何年いれば出願できますか?

多くの入試で「日本国外の中等教育機関に2年以上継続して在籍」が求められます。政治経済学部グローバル入試では、継続2年以上または最終学年の1年を含む通算2年以上のいずれかを満たす必要があります。入試ルートによって細かい要件が異なるため、必ず各学部の入試要項で確認してください。

Q3. 複数の学部に併願できますか?

可能です。各学部の帰国生向け入試は専願制ではないため、一般選抜や他学部の入試との併願が認められています。ただし、選考日が重なる場合はいずれかを選択する必要があります。また、外国学生入試と帰国生入試で同一学部への併願はできません。

Q4. 日本の高校に通っている帰国生でも出願できますか?

はい。海外の中等教育機関に所定の期間在籍した経験があれば、帰国後に日本の高校に編入した場合でも出願可能です。出願資格は「海外在籍歴」に基づくものであり、現在の在籍校の種別は問われません(一部入試を除く)。

Q5. 英語力はどのくらい必要ですか?

入試ルートにより異なります。政治経済学部グローバル入試ではTOEFL iBTまたはIELTSの提出が必須ですが、足切りスコアは公表されていません。合格にはTOEFL iBT 95点以上・IELTS 7.0以上が目安とされています。SILSではTOEFL iBT 100点以上が推奨されています。

Q6. 2027年度入試で変更点はありますか?

早稲田大学は2027年度入試以降の帰国生入学試験の実施内容について変更を予告しています。また、政治経済学部グローバル入試では2025年度入試から募集人員が約40名から約30名に削減されました。最新情報は必ず各学部の公式サイトおよび入学センターのWebサイトで確認してください。