導入

英検2級に落ちても、成績表に「CEFR B1」と印字されることがあります。B1の下限はCSEスコア1950点で、2級の合格点1980点より30点低いからです。

つまりCEFR(セファール)は、級の合否ではなくスコアで決まる「ものさし」です。

この記事では、A1からC2までの6段階を、英検CSEスコア・IELTS・TOEFL・TOEICとの対照表で整理します。そのうえで、2025年度に新設された準2級プラスの位置づけや、大学の推薦入試の出願条件で「級」と「CEFR」のどちらが問われるかまで踏み込みます。

推薦入試と英検®対策を専門にしてきたリザプロの立場から、出願書類を作るときに数字の読み違いが起きやすい箇所を先に示すのが、この記事の役割です。

CEFR(セファール)とは?読み方と基本

CEFRは「セファール」と読み、外国語の力をA1からC2の6段階で示す国際的な指標です。欧州評議会(Council of Europe)が2001年に公開しました。英語だけでなく、フランス語や日本語など多くの言語に共通で使えます。

正式名称と開発した機関

正式名称は Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment です。日本語では「ヨーロッパ言語共通参照枠」と訳されます。

開発したのは、EUとは別組織の欧州評議会です。日本英語検定協会の解説によると、20年以上の調査・研究をもとに2001年に公開されました。2020年には、能力記述を拡充した改訂版(Companion Volume)も出ています。

日本では文部科学省が「高校卒業時にB1」を英語の到達目標に掲げています。

「試験」ではなく「ものさし」である理由

CEFRという名前の試験はありません。

CEFRは、英検やIELTSといった個別の試験の結果を、同じ目盛りに置き換えるための共通尺度です。そのためCEFRレベルを知りたいときは、CEFRに対応した試験を受け、そのスコアを換算します。

特徴は、知識の量ではなく「その言語で何ができるか」をCan-do(能力記述文)で示す点にあります。「単語を何語知っているか」ではなく「身近な話題について筋の通った文章が書けるか」で判定する、という考え方です。

「CFER」「セファール」など表記の違い

検索では「CFER」と書かれることもありますが、正しい綴りはCEFRです。読み方は「セファール」が一般的で、英語圏では「シーイーエフアール」とアルファベット読みされることも多くあります。

出典: 日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」

CEFRのレベル一覧|A1〜C2の6段階でできること

一番下がA1、一番上がC2です。6段階は、A(基礎段階の言語使用者)、B(自立した言語使用者)、C(熟達した言語使用者)の3つに分かれ、それぞれに2段階ずつ置かれています。

A・B・Cの3区分

区分の名前に注目すると、各レベルの性格がつかめます。

Aは「助けがあればやり取りできる」段階。Bは、相手がこちらに合わせてくれなくても、日常や仕事の場面を自力で乗り切れる段階です。Cになると、学問や職業の場面でも言葉を探さずに使いこなせます。

日本の学習者にとって最初の大きな壁は、A2からB1への移行です。文部科学省が高校卒業時の目標をB1に置いているのも、ここを「自立した使い手」の入口と見ているためです。

レベル別Can-do早見表

レベル

区分

できることの目安

英検の目安

C2

熟達

聞いたり読んだりしたほぼすべてを容易に理解し、情報を再構成して正確に表現できる

該当級なし

C1

熟達

長く複雑な文章の含意まで把握し、学問・職業の場面で柔軟に表現できる

1級

B2

自立

専門分野の議論も含め複雑な文章の要点を理解し、母語話者と緊張せずにやり取りできる

準1級

B1

自立

仕事・学校・娯楽など身近な話題を理解し、旅行先のたいていの場面に対処できる

2級

A2

基礎

買い物や家族、仕事など身近な事柄について、簡単で直接的な情報交換ができる

準2級・準2級プラス

A1

基礎

相手がゆっくり話してくれれば、自己紹介や基本的な質問への受け答えができる

3級

※記述はブリティッシュ・カウンシル公表のCEFR全体尺度をもとに要約。英検の目安は各級の合格スコアが位置するレベルです(詳細は次の見出しで扱います)。

CEFR-JとPre-A1など細分化された版

中高生が多く受ける英検3級〜2級は、A1〜B1の帯に収まります。この帯の伸びを細かく見るために作られたのがCEFR-J(日本の英語教育向けに調整したCEFR)で、次の12段階に分けています。

CEFR

CEFR-Jの段階

Aより前

Pre-A1

A1

A1.1 / A1.2 / A1.3

A2

A2.1 / A2.2

B1

B1.1 / B1.2

B2

B2.1 / B2.2

C1・C2

C1 / C2

欧州評議会の2020年改訂版でも、Pre-A1と、A2+・B1+のような中間レベルが整理されました。小学生の英語学習で「A1にも届かない段階」を評価したいときは、Pre-A1が目安になります。

小学生のうちから英検で段階的に伸ばしたい場合は、小学生英検®対策コースで受験級の決め方から相談できます。

英検とCEFRの対照表|級ではなくCSEスコアで決まる

先に図を見てください。英検のCEFRレベルは、4技能を合わせたCSEスコア(英検独自の共通スコア尺度)がどの帯に入るかで決まります。

英検CSEスコアとCEFRの対照表

CEFR

CSEスコア(4技能総合)

このレベルが表示されうる級

C2

該当なし

なし

C1

2600〜3299

1級

B2

2300〜2599

準1級・1級

B1

1950〜2299

2級・準1級

A2

1700〜1949

準2級・準2級プラス・2級

A1

1400〜1699

3級・準2級・準2級プラス

受けた級ごとに、表示されうるCEFRは2段階に限られます。1級はC1かB2、準1級はB2かB1、2級はB1かA2、準2級プラスと準2級はA2かA1、3級はA1だけです。

出典: 日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」、準2級プラスの範囲は英語の友「英検CSEスコアとは」

各級の合格スコアとCEFRの位置

合格点は一次・二次それぞれに決まっていて、合計すると4技能総合の合格点になります。

級

一次(R・L・W)

二次(S)

4技能総合

合格点が位置するCEFR

1級

2028

602

2630

C1

準1級

1792

512

2304

B2

2級

1520

460

1980

B1

準2級プラス

1402

427

1829

A2

準2級

1322

406

1728

A2

3級

1103

353

1456

A1

出典: 英語の友「英検CSEスコアとは」、イエナアカデミー「英検の合格点・合格ライン」

CEFR A1は何級?B1は何級?(逆引き)

目標がCEFRで示されている場合は、次の級を受けるのが最短です。

  • A1が目標: 3級合格で到達
  • A2が目標: 準2級合格で到達。準2級と2級の間にある準2級プラスも同じA2帯
  • B1が目標: 2級合格で到達
  • B2が目標: 準1級合格で到達
  • C1が目標: 1級合格で到達

「CEFR B1 英検」で検索する人の多くは、出願条件にB1と書かれているケースです。この場合は2級を受けるのが基本ですが、準1級を受けて不合格でも、4技能合計が1950点以上ならB1が表示されます。

不合格でもCEFRが出るケース、出ないケース

ここが一番読み違えやすいところです。

CEFRの帯の下限と、級の合格点は一致していません。そのため、不合格なのにCEFRが表示される逆転が起きます。ただし条件が一つあります。4技能すべてを受験しないと、4技能総合CEFRは判定されません。

受けた級

成績の状況

合否

成績表のCEFR

2級

一次で不合格(従来型)

不合格

表示なし(二次を受けていないため)

2級

一次合格・二次不合格、4技能合計1950点以上

不合格

B1

2級

一次合格・二次不合格、4技能合計1700〜1949点

不合格

A2

準1級

一次合格・二次不合格、4技能合計2300点以上

不合格

B2

各級

4技能合計が算出範囲を下回る

不合格

「-」と表示

従来型の英検では、一次で落ちると二次(スピーキング)を受けられないため、CEFRは出ません。S-CBT(1日で4技能を受けるコンピューター方式)は同じ日にスピーキングも受けるので、4技能のスコアがそろいます。

もう一つの落とし穴は上限です。協会の説明では、上限を超えた場合でも、その級で判定されるCEFRレベルが表示されます。2級でどれだけ高得点を取っても表示はB1まで。B2を証明したいなら、準1級を受ける必要があります。

出願条件は「級」「スコア」「CEFR」のどれで書かれているか

ここからはリザプロとしての判断です。出願条件の文言を、次の3つのどれなのか見分けてから受験計画を立ててください。

  1. 「英検2級合格」のように級の合格を求める書き方
  2. 「CEFR B1以上」のようにレベルを求める書き方
  3. 「2級合格かつCSEスコア○点以上」のように両方を求める書き方

3の実例が、上智大学の推薦入学試験(公募制)です。2026年度の入試要項では、「英検2級A」の要件を満たすには、2級合格かつCSEスコア2150点以上、または準1級・1級の合格が必要とされています。さらに、準1級や1級を受けてCSE2150点以上を取っても、不合格なら2級Aとは認められません。

つまり、2のタイプなら不合格の成績表でも出願できる可能性がありますが、1と3では合格証明が必要です。スコアだけ見て「届いた」と判断するのは危険です。

出典: 上智大学 2026年度 推薦入学試験(公募制)入学試験要項

技能別のCEFRも成績表に出る

成績表には、4技能総合のCSEスコアとCEFRに加えて、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングそれぞれのスコアも表示されます。技能ごとのCEFRの下限は次のとおりです。

技能

B1の下限

B2の下限

C1の下限

リーディング

515

595

670

リスニング

496

600

651

ライティング

472

586

666

スピーキング

467

519

613

総合がB1でも、スピーキングだけA2ということは珍しくありません。「各技能B1以上」を求める出願条件もあるため、総合だけを見て安心しないでください。

出典: 日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」

準2級プラスの位置づけと、延期された6級・7級【2026年最新】

準2級プラスは、準2級と2級の間の差を埋めるために新設された級で、2025年度第1回検定から実施されています。31年ぶりの新設級です。合格点はCSE1829で、CEFRではA2の上位にあたります。

リザプロの生徒にも、準2級と準2級プラスを同時に狙う例があります。関東大会に出場する水泳部の高校生は、練習後の疲れで机に向かえない時期を乗り越え、2ヶ月足らずの対策で準2級・準2級プラスのダブル合格を果たしました。準2級のライティングは満点でした。(合格者インタビュー)

一方、2026年度第3回検定(2027年1月)から新設予定だった6級・7級は、2026年7月31日に導入延期が発表されました。新しい導入時期は、次期学習指導要領の審議動向を踏まえて検討するとされています。対象は、6級が小学校高学年〜中学校入門期、7級が小学校中学年の予定でした。

出典: 日本英語検定協会「英検6級・7級お知らせ一覧」、リセマム(2026年8月3日)

IELTS・TOEFL・TOEICとCEFRの換算表

換算表は「目安」であって、イコールではありません。同じC2でも、IELTS公式サイトと文部科学省の対照表では下限が0.5違います。まず全体を一枚で見てから、試験ごとの注意点に進みます。

CEFR

英検CSE

IELTS

TOEFL iBT(新バンド)

TOEFL iBT(旧0〜120)

TOEIC(L&R+S&W×2.5)

C2

該当なし

8.5〜9.0

6

114〜120

該当なし

C1

2600〜3299

7.0〜8.0

5〜5.5

95〜113

1845〜1990

B2

2300〜2599

5.5〜6.5

4〜4.5

72〜94

1560〜1840

B1

1950〜2299

4.0〜5.0

3〜3.5

42〜71

1150〜1555

A2

1700〜1949

該当なし

2〜2.5

24〜43

625〜1145

A1

1400〜1699

該当なし

1〜1.5

0〜23

320〜620

出典: 文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」(平成30年3月)をもとにしたTHE PAST「IELTS換算表」、TOEFLの新旧対照は英語の友「CEFRで見る英語・外国語検定試験」

この文部科学省の対照表は平成30年3月版のままで、英検の成績表に出る4技能総合CEFRもこの版をもとに判定されています。

IELTSとCEFR|公式と文科省表のズレ

IELTSは、CEFRの導入より前からバンドスコアを使っていました。そのため、境界がきれいに一致しません。

IELTS公式サイトは、Band 8をC2の境界線、8.5以上をC2と説明しています。一方、文部科学省の対照表は8.5〜9.0をC2としています。C1の下限も同様で、6.5と7.0の間にあり、6.5の受験者の多くはC1に届いている可能性があるとする解説もあります。

リザプロの推奨ははっきりしています。出願先が「C1以上」と書いていたら、7.0を目標にしてください。境界の解釈を決めるのは出願先で、受験者側に有利に読める場面はまずありません。

参考までに、2023〜2024年の日本人受験者(アカデミック)の平均は、オーバーオール5.9でした。技能別ではリーディング6.1、リスニング5.9、ライティング5.7、スピーキング5.5で、話す力が最も低く出ています。

出典: Best Teacher「IELTSスコアの仕組み」(IELTS公式のTest taker performanceを参照)

TOEFL iBTとCEFR|新スコアへの移行

TOEFL iBTは2026年1月21日から新形式になり、従来の0〜120点に加えて、1〜6(0.5刻み)の新しいバンドスコアで結果が出るようになりました。

換算の考え方は単純です。新バンドの4〜4.5がB2、5〜5.5がC1、6がC2にあたります。導入から2年間は、スコアレポートに新バンドと従来の0〜120スコアが併記されます。海外大学の出願条件はまだ旧スコア(例:100点以上)で書かれていることが多いため、両方の表記で目標を確認してください。

出典: TOEFL iBT公式(日本)「スコアの確認・送付」

TOEICでCEFRを出す条件

TOEIC L&R(聞く・読む)だけでは、CEFRを4技能として判定できません。

文部科学省の対照表では、L&Rのスコアに、S&W(話す・書く)のスコアを2.5倍して足した合計(満点1990)でCEFRを判定しています。「TOEIC 800点ならB2」といった換算を見かけますが、これはL&Rだけの参考値で、4技能のCEFRとしては使えません。

CEFR

リスニング

リーディング

スピーキング

ライティング

C1

490〜

455〜

180〜

180〜

B2

400〜

385〜

160〜

150〜

B1

275〜

275〜

120〜

120〜

A2

110〜

115〜

90〜

70〜

A1

60〜

60〜

50〜

30〜

出典: Best Teacher「CEFRとは?レベル一覧と英検各級との対照表」

どの試験で証明すべきか|目的別の判断

試験は目的で選びます。

目的

推奨する試験

理由

国内の大学入試・推薦入試

英検

ほとんどの大学が出願や加点に使え、級ごとに難易度が分かれている

英国・豪州などへの留学

IELTS

出願条件の多くがIELTSのバンドで書かれている

米国の大学・大学院

TOEFL iBT

出願条件がTOEFLで書かれることが多い

国内企業での評価

TOEIC(L&R+S&W)

採用や昇進でスコアが使われる。CEFRを示すならS&Wも受験する

小学生から高校生までで、A1からB2へ段階的に上げていくなら英検が最も使いやすい試験です。IELTSやTOEFLは1つの試験で全レベルを測るため、A1〜A2の学習者にはほとんど歯が立たず、伸びが見えにくいからです。

CEFRが使われる場面|大学入試・推薦入試・留学・仕事

場面ごとの目安をひとことで言うと、国内の大学入試はB1〜B2、海外の大学はB2〜C1、英語を使う仕事はB2以上です。ただし、同じ「B2」でも、求められ方は場面によってまったく違います。

大学入試の外部試験利用と必要レベル

大学入試では、英語の外部試験のスコアを出願資格・得点換算・加点に使う「外部試験利用入試」が広がっています。

理由は、共通テストや個別試験では「話す」「書く」を一斉に測りにくいからです。CEFRは試験の種類を問わず同じ目盛りで比べられるため、英検でもIELTSでも受け付けられる仕組みになっています。

推薦入試の出願条件の実例を並べると、求められる水準が学部によって大きく違うことがわかります。

大学・方式

学部・学科

英語資格の条件(抜粋)

CEFRでの位置

上智大学 推薦入学試験(公募制)

法学部・経済学部など

英検2級A(2級合格かつCSE2150以上)、TOEFL iBT 42 など

B1

上智大学 推薦入学試験(公募制)

文学部 英文学科

英検準1級、TOEFL iBT 67、IELTS 5.5 など

B2前後

上智大学 推薦入学試験(公募制)

外国語学部 英語学科

英検準1級、TOEFL iBT 72、IELTS 5.5 など

B2

関西大学 総合型選抜(英語運用能力重視型)

法学部

英検準1級。CEFR B2相当以上の保有者は英文小論文が免除

B2

出典: 上智大学 2026年度 推薦入学試験(公募制)入学試験要項、キャリタス進学「上智大学の総合型選抜入試」、推薦ナビ「上智大学の総合型選抜ガイド」、関西大学はホワイトアカデミー「英検は総合型選抜や公募推薦で必要?」。条件は2026年度入試時点のもので、年度ごとに変わります。

総合型選抜・推薦入試で見られるCEFR

総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜では、英語資格の扱いが一般選抜とは違います。

一般選抜では「点数に換算される材料」の一つですが、推薦入試では出願できるかどうかを分ける足切り条件になることが多くあります。条件に届かなければ、志望理由書や活動実績がどれほど優れていても出願できません。

リザプロの合格者インタビューでも、この構図がはっきり語られています。

  • 関東大会に出場する水泳部の高校生は、早稲田大学の推薦入試を目指すなかで「部活の実績は不可欠だが、英検に合格しなければ土俵にすら立てない」という状況にいました。(合格者インタビュー)
  • 立教大学文学部を目指した高校生は、2級を「合格のための最低限のパスポート」と位置づけて対策を始めました。ライティングで理由が書けずに手が止まる時期を、模範解答の大量インプットと日本語での論理構成の確認で抜け出し、ライティングの高得点で2級に合格。最終的に英検を活用して法政大学に合格しています。(合格者インタビュー)

英語資格は「いつまでに」取るか

リザプロの推奨は、高校2年生の冬までに、志望校の出願条件のCEFRレベルに一度届かせておくことです。高3の夏以降は志望理由書や面接の準備に時間を取られ、英語資格の受け直しに回せる回数が限られます。

推薦入試を目指していた別の生徒は、準1級のライティング要約問題で何度受けても「あと20点」が届かず、高3に上がる直前の春休みにライティングの型を作り直しました。合格をつかんだのは、その生徒にとって従来型英検のラストチャンスだった6月の検定です。(合格者インタビュー)

秋に出願する推薦入試では、このように高3の6月の検定が最後の機会になるケースがあります。出願締切と成績表の発行日を突き合わせ、間に合う最終回から逆算して受験計画を立ててください。

海外大学・交換留学・就職での目安

海外の大学の学部に正規入学するには、多くの場合B2以上が必要で、難関校ではC1が目安になります。IELTSなら5.5〜6.5、TOEFL iBTなら旧スコアで72〜94点がB2の帯です。

仕事では、英語で会議やプレゼンテーションをこなすならB2、交渉や契約を英語で担うならC1が目安です。TOEIC L&Rのスコアだけで英語力を判断しない企業も増えており、話す・書くを含めた4技能の証明が評価されやすくなっています。

出典: グローバルエデュ「CEFRとは?海外進学に必要な英語力」

推薦入試に向けた英語資格と出願書類の準備は、推薦入試対策コースで一緒に計画を立てられます。

自分のCEFRレベルを知る方法と上げ方

今のレベルを正確に知りたいなら、手元にある英検の成績表を開いてください。そこに書かれた総合と技能別のスコアが、現時点で一番信頼できる出発点です。

成績表のCEFR表示の読み方

4技能総合CEFRが載るのは、3級以上の従来型の二次試験の成績表と、S-CBTの成績表です。4級・5級には表示されません。確認する場所は3つあります。

  1. 4技能総合のCSEスコアと、その横のCEFR
  2. 技能別のCSEスコア(前の見出しの下限表と照らして、技能ごとのレベルを出す)
  3. 英検バンド(合格ラインから25点刻みでどれだけ離れているかを示す表示)

見るべきは「総合のCEFR」より「技能別のばらつき」です。総合がB1でも、スピーキングだけA2なら、次の級で落ちる原因はそこにあります。

成績表がない場合は、日本英語検定協会の「英検IBA」(45分・500円で、リーディングとリスニングから英検級レベルを判定)や、無料の「英検級 かんたん測定」で受験級の目安を出せます。どちらもCEFRの証明には使えないため、学習前の目安にとどめましょう。

出典: 日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」

1つ上のレベルに上がるための優先順位

伸ばす順番は、技能別CSEが一番低い技能からです。

英検は4技能のCSEが均等に配点されているため、得意な技能をさらに伸ばすより、一番低い技能を底上げしたほうが総合スコアは上がりやすくなります。日本の学習者は、読む力に比べて話す・書く力が低く出る傾向があります。IELTSの日本人平均でも、スピーキングが5.5、ライティングが5.7と、リーディングの6.1を下回っていました。

具体的な手順は次のとおりです。

  1. 過去問を本番と同じ時間で1回解き、技能ごとの正答率を出す
  2. 正答率が7割に届かない技能を「重点技能」に決める
  3. 毎回の演習のあとに、ミスの種類を1行でノートに書き残す
  4. 次の検定日から逆算し、重点技能に学習時間の半分以上を割り当てる
  5. 受験後、成績表の技能別スコアで伸びを確認し、次の重点技能を決め直す

リザプロの生徒の例を2つ挙げます。

2級に挑んだ高校2年生は、ライティングとリスニングの両方で苦戦していました。ライティングは「20分で一発合格」を自分に課し、不合格の答案は解説を読み込んで原因を潰しました。リスニングはディクテーション(聞いた英文を書き取る練習)で聞き取れない箇所を可視化し、シャドーイングで追いかける方法に切り替えて、2級に合格しています。(合格者インタビュー)

準1級を目指した高校3年生は、ライティングで20回以上不合格が続きました。転機は、毎回の振り返りをノートに書くというコーチの助言です。続けるうちに「ミスが毎回ほとんど同じ」だと気づき、分単位の計画表で平日3時間・休日7時間の学習を回して、3ヶ月で準1級に合格しました。(合格者インタビュー)

どちらも、闇雲に量を増やしたのではなく、自分のミスの型を特定してから時間を配分しています。手順3の「ミスを1行で残す」は、この2人の共通点から入れたものです。

A2からB1への移行に最も時間がかかります。ここで準2級プラスを中間目標にすると、2級までの距離を2段に分けられます。

技能別の弱点分析から一緒に進めたい場合は、英検®対策コースで相談できます。

まとめ

CEFRは試験ではなく、英検・IELTS・TOEFL・TOEICの結果を同じ目盛りに並べるための共通尺度です。

押さえておきたいのは3点です。英検のCEFRは級ではなくCSEスコアの帯で決まること。そのため、二次で不合格でもCEFRが出る場合と、合格してもそれ以上のレベルが出ない場合があること。そして出願条件は「級」「スコア」「CEFR」のどれで書かれているかで、同じ成績表でも扱いが変わることです。

次にやることは一つ。志望校の募集要項を開き、英語資格の条件がどの書き方になっているかを確認してください。

条件の読み方や、出願に間に合う受験計画に迷ったら、LINEで無料相談を使ってください。推薦入試と英検®の両方を見てきたリザプロのコンサルタントが、志望校の条件から逆算して計画を立てます。

よくある質問(FAQ)

CEFRの読み方は?

「セファール」と読むのが一般的です。英語圏では「シーイーエフアール」とアルファベットで読まれることもあります。「CFER」は誤った綴りです。

英検2級はCEFRでどのレベルですか?

合格点のCSE1980はB1の帯に入るため、2級合格はB1にあたります。2級の受験で表示されうるのはB1とA2で、4技能合計が1950点以上ならB1、1700〜1949点ならA2です。

IELTS何点でB2、C1になりますか?

文部科学省の対照表では、B2が5.5〜6.5、C1が7.0〜8.0です。出願先が「C1以上」を求めている場合は、7.0を目標にするのが確実です。

CEFRのレベルを測る試験はありますか?

CEFRという名前の試験はありません。英検・IELTS・TOEFL iBT・TOEIC(L&RとS&Wの両方)など、CEFRに対応した試験のスコアから換算します。

英検に不合格でもCEFRは出ますか?

4技能すべてを受験していれば出ます。たとえば2級で一次に合格し、二次で落ちても、4技能合計が1950点以上ならB1と表示されます。従来型で一次に不合格だった場合は二次を受けていないため、CEFRは表示されません。

準2級プラスはCEFRでどのレベルですか?

合格点のCSE1829はA2の帯に入ります。準2級プラスの受験で表示されうるのはA2かA1で、準2級と2級(B1)の間を埋める中間目標として2025年度に新設されました。

大学入試ではCEFRのどのレベルが必要ですか?

一般選抜の得点換算や加点ではB1(英検2級)、難関大学の推薦入試や国際系学部ではB2(英検準1級)が一つの目安です。上智大学の公募制推薦では、多くの学科で英検2級A(2級合格かつCSE2150以上)、英語学科では準1級が条件になっています。条件は大学・学部・年度ごとに違うため、募集要項で確認してください。