2026年度春学期の第2期(いわゆる二次募集)は、志願者144名に対して合格者12名でした。倍率は12.0倍です。同じ年度の第1期は418名中179名が合格し、約2.3倍でした(上智大学 英語学位プログラム入試結果)。
上智FLAの「二次募集」は救済枠ではありません。4回ある出願機会の中で、年度によってはもっとも狭い入口です。
この記事では、4月入学と9月入学の両方の出願期を見てきた推薦入試の指導者の立場から、書類選考・公募推薦・指定校推薦・カトリック高校対象入試の4種類すべてと、FLAでは使えない入試まで、2027年度の公式要項だけを根拠に整理します。目指すのは、「11月にどの出願期へ出すか」まで決められる状態です。
上智FLA(国際教養学部)とは|英語で学ぶリベラルアーツの特徴
上智FLAは、すべての授業を英語で行う国際教養学部です。英語を学ぶ学部ではありません。英語で人文・社会科学を横断して学び、2年次以降に専攻を選びます。
正式名称はFaculty of Liberal Artsで、学位はB.A. in Liberal Artsです(2027年度募集要項)。キャンパスは四谷です。
すべての授業が英語|1年次のコアと3つのメジャー
1年次はアカデミック・ライティングや批判的思考などの基礎を固めます。その後、次の3分野から専攻(メジャー)を選びます(上智大学 国際教養学科)。
メジャー | 主な学問領域 |
|---|---|
比較文化(Comparative Culture) | 美術史、文学、宗教、哲学 |
国際ビジネス・経済(International Business and Economics) | 経営学、経済学 |
社会科学(Social Studies) | 歴史学、政治学、人類学・社会学 |
入学時点で専攻を決めなくていい。FLAを選ぶいちばんの理由はここです。
SPSF・早稲田SILSとの違い
上智にはもう一つ、英語で学べるSPSF(Sophia Program for Sustainable Futures:持続可能性をテーマにした英語コース)があります。SPSFは新聞・教育・社会・経済・経営・総合グローバルの6学科にまたがり、出願の時点で学科を選びます(入試結果PDF)。
判断はシンプルです。学びたい分野が決まっていればSPSF、まだ広く探したいならFLA。FLA・SPSF・DGTechの3つを9月入学の観点で並べた比較は、上智大学9月入学 SPSF・FLA・DGTechの違いと倍率で詳しく扱っています。早稲田SILSとの比較は早稲田大学9月入学の英語学位プログラム比較へどうぞ。
4月入学と9月入学で学生生活はどう変わるか
2027年度の入学日は、春学期が4月1日、秋学期が9月21日です(募集要項)。日本の高校を3月に卒業して9月に入る場合、約半年の空白期間ができます。
授業内容は入学時期で変わりません。変わるのは、同学年の友人との時期のずれと、卒業時期です。
なお、早期卒業の制度があります。3年(6学期)以上在籍し、卒業要件の単位を満たし、累積GPA3.50以上であれば申請できます(同要項)。9月に入学しても、早期卒業を使えば卒業時期のずれを縮められます。

上智FLAの入試方式は4種類|全ルートの比較と選び方
FLAに入る方法は、書類選考入試・公募推薦・指定校推薦・カトリック高校対象入試の4種類です。書類選考だけで年4回の出願期があり、出願の機会は合わせて7回あります。一般選抜(一般入試)はありません。
全入試方式の一覧(2027年度)
入試方式 | 入学時期 | 主な対象 | 選考 | 英語の要件 | 出願時期 | 募集人員 |
|---|---|---|---|---|---|---|
書類選考入試(1年次) | 4月・9月 | 国籍・居住国を問わない | 書類のみ | TOEFL iBTまたはIELTS(免除規定あり) | 年4期(9月・11月・11月・3月) | 春60名・秋80名 |
書類選考入試(3年次編入) | 4月・9月 | 大学2年修了(見込み)など | 書類のみ | 同上 | 春学期第1期・秋学期第2期のみ | 若干名 |
推薦入学試験(公募制) | 4月 | 日本の高校を2027年3月卒業見込み・上智が第一志望 | 書類+学科試問+英語面接 | TOEFL iBT 83/IELTS 6.5/TEAP 340(各75)のいずれか | 11月1日〜5日 | 30名 |
カトリック高等学校対象特別入学試験 | 4月 | 日本カトリック学校連合会の加盟校に在籍 | 書類+英文エッセイ+面接 | 評定4.0以上で出願する場合はTOEFL iBT 95/IELTS 7.0/TEAP 375(各80)のいずれか | 9月1日〜3日 | 若干名 |
推薦入学試験(指定校制) | 4月 | 上智が指定した高校の在籍者(校内選考あり) | 書類+面接 | 高校に届く要項で確認 | 11月1日〜5日 | 非公表 |
出典:国際教養学部入学試験、2027年度FLA募集要項、公募推薦 出願資格・要件表、カトリック高等学校対象特別入学試験、推薦入学試験(指定校制)

4月入学の定員は、書類選考の60名とは別に、推薦系の入試で最大46名が上乗せされます(募集要項)。日本の高校生にとっては、4月入学の入口が書類選考より広い年もあります。
書類選考入試|国籍も試験もない、FLAの中心ルート
合否は出願書類だけで決まります。選考はホリスティック・レビュー(複数の指標を組み合わせた総合評価)で、標準テスト、英語力、思考力を示すエッセイ、推薦状をまとめて評価します(募集要項)。
帰国生、IB生、インターナショナルスクール生、留学生、海外経験のない日本の高校生。どの立場でも、FLAに出すならこの入試が基本です。日程と第2期(二次募集)の仕組みは次の章で詳しく扱います。
3年次編入もこの入試の中にあります。4年制大学で2年を修了(見込み)した人、または準学士を取得(見込み)の人が対象で、出願できるのは春学期第1期と秋学期第2期だけです。上智の他学部向けの「編入学試験(3年次)」とは別物なので注意してください(編入学試験(3年次)|上智大学)。
推薦入学試験(公募制)|英語力で勝負する30名枠
対象は、2027年3月に日本の高校を卒業見込みで、上智を第一志望とし、合格したら入学を確約できる人です。2027年度の要件は次のとおりです(2027年度 推薦入学試験(公募制)要項、出願資格・要件表)。
- 募集人員は30名、評定(全体の学習成績の状況)は4.0以上
- 英語の基準はTOEFL iBT 83点(1〜6バンドなら4.5)、IELTS 6.5、TEAP 340点(各技能75点以上)のいずれか。英検・GTEC・TOEICなどは使えない
- 自己推薦書(A4・1枚以内)は英語で書く。学科指定の課題レポートはない
- 面接は英語。学科試問・面接は11月28日、合格発表は12月10日、入学手続締切は2027年1月8日
FLAの公募推薦は、上智のほかの学科と違って英検が使えません。英検準1級を持っていても、TOEFLかIELTSかTEAPを別に受ける必要があります。
公募推薦全般の書類づくりは、活動報告書のテンプレートと書き方も参考になります。
カトリック高等学校対象特別入学試験|9月に終わる最速ルート
日本カトリック学校連合会に加盟する高校の生徒が対象です。2027年度は9月1日〜3日にWeb出願、9月26日に学科試問・面接、11月2日に合格発表という日程で、FLAの入口の中でいちばん早く結果が出ます(カトリック高等学校対象特別入学試験|上智大学)。
FLAの学科試問は英文エッセイ(小論文)です(学科試問・面接試験の概要)。出願には評定4.3以上が求められ、4.0以上4.3未満で出願する場合は、FLAが指定する英語の基準(TOEFL iBT 95、IELTS 7.0、TEAP 375・各80のいずれか)を満たす必要があります(外国語検定試験の基準)。
対象校に在籍しているなら、まずこの入試を検討してください。不合格でも、11月の公募推薦や書類選考に回る時間が残ります。
推薦入学試験(指定校制)|在籍高校に枠があるかが前提
上智が推薦を依頼した高校の生徒だけが出願できる入試です。推薦枠は学科単位で高校に届き、志望学科を自分で選ぶことはできません。2027年度は11月1日〜5日にWeb出願、11月29日に面接、12月10日に合格発表です(推薦入学試験(指定校制)|上智大学)。
FLAの枠が自分の高校にあるかどうかは、大学のサイトではわかりません。進路指導の先生に確認するのが唯一の方法です。
FLAでは使えない入試
上智大学の次の入試は、国際教養学部を対象にしていません。
入試 | FLAの扱い |
|---|---|
一般選抜 | FLAの入学方法として案内されていない |
国際バカロレア(IB)入学試験 第1期 | 「国際教養学部を除く」と明記(IB入試 第1期) |
国際バカロレア(IB)入学試験 第2期 | 対象学科にFLAなし(IB入試 第2期) |
海外就学経験者(帰国生)入学試験 | 「国際教養学部を除く」と明記(帰国生入試) |
外国人入学試験 | 「国際教養学部を除く」と明記(外国人入試) |
社会人入学試験 | 総合人間科学部の2学科のみ(社会人入試) |
帰国生やIB生が「帰国生入試でFLAに出そう」と考えるのは、よくある勘違いです。IB Diplomaで出願するなら、FLAでは書類選考入試の標準テストとしてIBを使います。
どの入試を選ぶか|併願で気をつけること
あなたの状況 | 推奨するルート |
|---|---|
カトリック高校に在籍している | 9月のカトリック入試を最初に受ける |
SAT・ACT・IB・A-levelのいずれかを用意できる | 書類選考入試の第1期を軸にする |
標準テストはないが、評定4.0以上でTOEFL 83またはIELTS 6.5がある | 公募推薦 |
高校にFLAの指定校枠がある | 指定校推薦を校内選考から狙う |
帰国生・IB生・留学生 | 書類選考入試(帰国生入試・IB入試はFLAの対象外) |
併願では、出す順番より「どの入試が入学確約か」で考えてください。
公募推薦は上智が第一志望で、合格したら入学を確約するのが出願条件です。合格発表は12月10日で、書類選考の11月の出願期間(11月11日〜12月4日)は発表より前に締め切られます。公募推薦と秋学期第1期の両方に出すなら、公募推薦に受かった時点で4月入学が決まる前提で出願しましょう。
指定校推薦と公募推薦は併願できません。公募推薦で出願できるのは1学科だけです。
【2027年度】入試日程|4月入学・9月入学と第1期・第2期(二次募集)
書類選考入試の出願機会は年4回。ただし、4回とも誰でも出せるわけではなく、出願期によって出願できる人が違います。
4つの出願期の一覧表
2027年度の日程です(FLA: When and How to Apply)。
出願期 | 出願期間(MyPage) | 書類提出締切 | 合格発表 | 入学手続締切 | 対象 |
|---|---|---|---|---|---|
春学期・第1期 | 2026/9/1〜9/9 | 9/16 | 10/23 | 11/27 | 1年次・3年次編入 |
春学期・第2期 | 2026/11/11〜12/4 | 12/11 | 2027/1/29 | 3/5 | 1年次のみ(在留資格の条件あり) |
秋学期・第1期 | 2026/11/11〜12/4 | 12/11 | 2027/2/5 | 4/9 | 1年次のみ |
秋学期・第2期 | 2027/3/10〜3/31 | 4/7 | 6/4 | 7/9 | 1年次・3年次編入 |
時刻はすべて日本時間です。出願期間の最終日は23:59まで、合格発表は10:00です。

「二次募集」とは第2期のこと|春学期第2期は在留資格を持つ人に限られる
「上智FLA 二次募集」は大学の正式な呼び方ではありません。公式の名称は「第2期(Second Application Period)」です。
春学期第2期には条件があります。出願できるのは、入学時まで有効な日本の在留資格を持つ1年次入学志願者に限られます(募集要項)。
海外に住む留学生は出せません。日本国籍で海外に住んでいる人がこの条件に当てはまるかどうかは、要項の文面からは読み取れません。該当する人は、出願前に入学センター(admission-u-co@sophia.ac.jp)へメールで確認してください。
11月は「春学期第2期」と「秋学期第1期」の出願期間が重なる
この記事でいちばん伝えたいのがここです。
春学期第2期と秋学期第1期は、出願期間も書類締切もまったく同じです(11月11日〜12月4日、書類締切12月11日)。つまり11月に出願する人は、「4月入学の二次募集」と「9月入学の一次募集」を選ぶことになります。
2026年度の実績を並べると、差ははっきりしています。
2026年度 | 志願者 | 合格者 | 倍率 |
|---|---|---|---|
春学期・第2期 | 144 | 12 | 12.0倍 |
秋学期・第1期 | 588 | 193 | 3.0倍 |
出典:上智大学 英語学位プログラム入試結果(倍率は志願者÷合格者で算出)
4月入学にこだわる理由がないなら、秋学期第1期を選んでください。合格者の母数が16倍違います。
両方に同時に出願できるかどうかについて、要項には記載がありません。複数のプログラム(FLAとSPSFなど)に出す場合は出願ごとに受付番号が発行されると書かれていますが、同じFLAの2つの学期に同時に出すケースは書かれていません。また、合格は通知書に記載された学期にだけ有効です。両方を検討している人は、11月11日の出願開始前に入学センターへ確認しておきましょう。
9月入学を選ぶ前に確認すべき3つの日付
9月入学で押さえる日付は3つです。いずれも出典は募集要項です。
- 卒業証明書の提出期限は9月20日。卒業見込みで出願した人は、この日までに提出しないと入学を認められない可能性がある
- 入学日は9月21日
- 合格は通知書に記載の学期だけ有効で、別の学期への振り替えはできない
3月の高校卒業から9月21日まで、約半年あります。この期間に勧めたいのは、英語で学術書を読む量を増やすことです。1年次の授業ではリーディング量で差がつきます。
IB生・編入希望者の注意点
IBの2026年11月試験で春学期第2期か秋学期第1期に出願する人は、2026年12月18日(金)までに、IBO(国際バカロレア機構)からTranscript of Results(成績証明)を上智へ送るよう依頼してください。この場合は最終スコアで審査されるため、合格は条件付きになりません(When and How to Apply)。
3年次編入で出願できるのは、春学期第1期と秋学期第2期だけです。
出願書類と出願の流れ|2027年度からエッセイは2本
書類は9点、うち3点は学校や試験機関から直接送られます。本人が書くのはエッセイ2本と出願フォームが中心です。
必要書類の一覧
ITEM | 書類 | 提出する人 |
|---|---|---|
A | Application Forms(Web入力後にダウンロード) | 本人 |
B | エッセイ2本(Personal Statement/Self-Reflective Essay) | 本人 |
C | 成績証明書(日本の高校は調査書) | 学校 |
D | 卒業(見込)証明書 | 学校 |
E | 推薦状2通(教員など2名) | 推薦者 |
F | SAT/ACT/IB Diploma/GCE A-levelのいずれか | 試験機関 |
G | TOEFL iBT または IELTS(Academic) | 試験機関+本人(写し) |
H | パスポートの写し(日本以外の国籍を持つ人) | 本人 |
I | 出願書類チェックリスト | 本人 |
出典:2027年度募集要項

古い解説記事には「500語のエッセイ1本」と書かれているものがあります。2027年度は2本で、それぞれ語数の上限が別です。推薦状は英語でも日本語でもよく、大学の所定様式でなく推薦者自身の書式でも受け付けられます。
標準テストと英語資格のルール
規定の読み落としで書類が通らないケースが多いのがここです。出典はすべて募集要項です。
- SAT・ACT:出願時から2年以内の受験に限る。スーパースコア(複数回の受験から科目ごとの最高点を組み合わせる方式)は不可で、1回の受験日の最高スコアで判定
- ACT:English・Mathematics・Reading・Science・Writingのすべてが必要
- TOEFL iBT:MyBest(複数回の最高点を組み合わせた参考スコア)は不可。Home Editionも対象外
- IELTS:One Skill Retake(1技能のみの再受験)は可。IELTS Onlineは不可
- 英語資格の免除:直近6年のうち5年以上、英語を主な授業言語とする学校で学んだ人。ケンブリッジ英検C2の取得者も免除
- 送付先コード:SAT・TOEFLは0819、ACTは5575
英語資格のレベル感をCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)で確認したい人は、CEFRと英検・IELTSの対照表が便利です。
出願の手順
- MyPage(オンライン出願サイト)に登録し、出願情報を入力する
- 検定料を支払う(35,000円+オンライン決済手数料1,100円。免除制度はない)
- 書類アップロードサイト(sophiaupload.jp)に、受付番号を使ってアカウントを作る
- 書類をアップロードし、最後に「Submit」を押す
アップロードしただけで、最後の「Submit」を押していない出願は審査されません。この一点だけは必ず確認してください。
もう一つ。募集要項は、出願書類の作成にChatGPTなどの生成AIを使うことを禁止しています。虚偽や剽窃が見つかれば、入学後でも合格は取り消されます。
倍率と合格者数|二次募集(第2期)が狭き門になる理由
結論から書きます。第2期は「定員の残り」を埋める枠で、第1期の合格者が多い年ほど、第2期の席は少なくなります。
期別の倍率と合格者数(2024〜2026年度)
年度・学期 | 第1期 志願者→合格者 | 第1期 倍率 | 第2期 志願者→合格者 | 第2期 倍率 |
|---|---|---|---|---|
2024 春 | 313→179 | 1.7倍 | 85→40 | 2.1倍 |
2024 秋 | 332→184 | 1.8倍 | 198→60 | 3.3倍 |
2025 春 | 342→172 | 2.0倍 | 109→11 | 9.9倍 |
2025 秋 | 414→169 | 2.4倍 | 297→94 | 3.2倍 |
2026 春 | 418→179 | 2.3倍 | 144→12 | 12.0倍 |
2026 秋 | 588→193 | 3.0倍 | 405→60 | 6.8倍 |
出典:上智大学 英語学位プログラム過去3年度の入試結果(合格者には補欠からの入学許可者を含む。倍率は筆者が算出)

志願者の伸びも見逃せません。秋学期第1期の志願者は、2024年度の332名から2026年度の588名へ、2年で約1.8倍になりました。
第2期の合格者が少ない構造上の理由
募集人員は「第1期と第2期の合計」で決まっています。春学期なら60名です。
ところが2026年度春学期は、第1期だけで179名が合格しています。合格者の全員が入学するわけではないので定員を上回る数の合格者が出ますが、それでも第1期で席の大半が埋まります。春学期第2期の合格者が11名、12名という年が続いているのはこのためです。
春学期には、ほかの推薦系入試で最大46名を追加で受け入れる枠もあります(募集要項)。
二次募集を一般入試の保険にできるか
ほぼできません。理由は3つあります。
1つ目は手続きの締切です。春学期第2期の入学手続締切は2027年3月5日。一方、2027年度の国立大学前期日程の合格発表は3月6日〜10日、公立大学は3月1日〜10日です(文部科学省 令和9年度国公立大学入学者選抜の概要)。国立大学の前期の結果が出る前に、上智に入学金を払うかどうかを決めることになります。
2つ目はスコアの準備です。秋学期第2期の出願は3月10日〜31日で、一般入試の結果を見てから出せる日程です。ただし、SATかIB、TOEFLかIELTSのスコアが出願期間の最終日までに揃っている必要があります。一般入試に専念していた人が、3月から準備して間に合う日程ではありません。
3つ目は倍率です。上の表のとおり、第2期は毎年もっとも倍率の高い入口になっています。
FLAを保険として考えるなら、高3の秋までにスコアを揃え、第1期で出すのが唯一の現実的な方法です。
推薦と一般を両立させた例として、リザプロで2024年度に合格した小松さんは、総合型選抜で上智大学に、一般入試で立教大学に合格しました。両立のコツとして、すべてを完璧にこなそうとせず、時期ごとの優先順位を決めて動いたと振り返っています(小松さんの合格者インタビュー)。小松さんが受けたのはFLAの書類選考ではありませんが、両方を並行させるなら早い時期から計画を立てる必要がある点は同じです。
合格目安スコア|TOEFL・IELTS・SAT・IBは何点必要か
上智大学は、FLAの合格最低点も足切り点も、合格者の平均スコアも公表していません。公式資料には「この点数なら合格」と言える数字がありません。
そのうえでリザプロでは、TOEFL iBT 90点(IELTSなら7.0前後)を出願判断の基準にしています。90点に届いていない段階なら、エッセイより先にスコアを上げてください。90点を超えたら、そこからの数点より書類の完成度のほうが合否を動かします。
この判断の根拠は、選考の仕組みにあります。大学は、標準テスト・英語スコア・エッセイ・推薦状を総合して評価すると明記しています(募集要項)。エッセイや推薦状でスコアの不足を補える余地はあります。ただし、すべて英語で行われる授業についていけない英語力までは補えません。
スコアより先に確認したい「有効期限」の落とし穴
点数の前に、そのスコアが規定に合っているかを確認してください(出典は同要項)。
- TOEFLとIELTSは、出願期間の初日から数えて2年以内の受験に限る。スコアは出願期間の最終日までに確定している必要がある
- SATは2年以内の受験で、1回の受験日の最高点で判定される。高1で取った高得点は、高3秋の出願では使えないことがある
- TOEFLはMyBestが使えないので、1回の受験日で目標点を取る必要がある
純ジャパがスコアづくりを始める時期
海外経験のない日本の高校生が秋学期第1期(11月出願)を目指すなら、次の逆算を推奨します。
時期 | やること |
|---|---|
高2の春〜夏 | TOEFLかIELTSを初受験し、現在地を確認する |
高2の冬〜高3の春 | SATの学習を始め、1回目を受験する |
高3の夏 | SATとTOEFL/IELTSの最終受験。推薦状を依頼する |
高3の9〜10月 | エッセイ2本を仕上げる |
高3の11月 | 出願(11/11〜12/4) |

高2の春から始めてください。高3の春からでも出願はできますが、受験回数が限られ、スコアを伸ばす余地がほとんど残りません。
高2のうちに何をどう進めるかは、高2から大学受験の対策を始めても間に合う?でも解説しています。
エッセイ対策|Personal StatementとSelf-Reflective Essay
2本のエッセイは役割がはっきり分かれています。Personal Statementは経歴と志望動機、Self-Reflective Essayは考え方。この区別は募集要項にそのまま書かれています。

Personal Statement(300語以内)の書き方
テーマは「FLAに入学したい動機」です。自分を形づくった経験や実績が、学業やキャリアの目標とどうつながるかを書きます。
ここで、多くの解説記事とは逆のことを書きます。
募集要項は、カリキュラムの特徴や教授名、担当授業といった、大学のサイトを見ればわかる情報に300語を使わないよう明記しています(募集要項)。大学が知りたいのは、大学のことではなくあなたのことです。
「○○教授のゼミで学びたい」という定番の締め方は、FLAでは損です。教授名は書かず、その字数を自分の経験と将来像に回してください。
部分 | 語数の目安 | 内容 |
|---|---|---|
冒頭 | 50語 | 将来像と、FLAが自分にとってどういう位置づけかを一文で |
本文 | 170語 | その将来像につながる具体的な経験と実績 |
結び | 80語 | 広く学んでから専攻を選ぶFLAの仕組みが、自分の目標にどう効くか |
Self-Reflective Essay(400語以内)は自己PRではない
3つのトピックから1つを選びます。2027年度のトピックは次のとおりです(同要項)。
Topic | 題材 | 書くこと |
|---|---|---|
1 | カーネマンの「後知恵バイアス」 | 良い判断が悪い結果を招いた経験、または悪い判断が良い結果を生んだ経験。そこから学んだことと、リーダーシップや意思決定への影響 |
2 | ドニガーの「神話」論 | 自分の人生で大きな役割を果たした「神話」(信じられている物語)を紹介し、良い影響と悪い影響の両面を分析する |
3 | バルガス=リョサの「反逆する芸術」論 | 過去2年以内に触れた芸術作品が、自分や世界の見方をどう揺さぶったか |
大学はこのエッセイを、自己アピールではなく内省の場と位置づけています。実績はPersonal Statementに回す、という扱いです。評価されるのは、結論の立派さではなく思考の過程です。
合格者の志望理由書に共通する「問いの物語」
FLAの書類選考とは方式が違いますが、日本語の総合型選抜で上智大学に合格したリザプロの生徒も、同じ原則で書類を仕上げています。
2024年度に合格した吉相さんは、サッカーボールをアジアやアフリカに届けるボランティアなど、好きなサッカーと国際協力を結びつけた活動を土台にしました。書くときは活動の記録で終わらせず、「なぜこの分野に関心を持ち、何を感じ、どう学びにつなげるか」という筋を意識したと振り返っています(吉相さんの合格者インタビュー)。
2023年度に合格した野村さんは、千葉県教育委員会への教育改善の提案や、スイスへの短期留学で見た多言語教育を経て、教育への関心を深めました。志望理由書では実績を並べるのではなく、経験同士のつながりと、それぞれが自分にとって持った意味を書いたそうです(野村さんの合格者インタビュー)。
英語のエッセイでも、評価される骨格は変わりません。Personal Statementは「経験→問い→FLAで学ぶ理由」の順に、Self-Reflective Essayは「場面→そのときの考え→今の見方の変化」の順に組み立ててください。
よくある失敗例
添削で繰り返し出てくる失敗は3つです。
- Topic 1を成功体験で書く:問われているのは、判断の質と結果の質が食い違った経験。部活で優勝した話では答えになりません
- Topic 3で2年より前の作品を選ぶ:期間の指定を読み落としています
- 2本の内容が重なる:同じエピソードを2本で使い回すと、実質1本分の情報しか伝わりません
志望理由書の基本の組み立ては、日本語の推薦入試向けですが志望理由書の構成と文字数の配分も参考にしてください。
まとめ
上智FLAの入試は、書類選考入試・公募推薦・指定校推薦・カトリック高校対象入試の4種類です。中心となる書類選考には年4回の出願期がありますが、入口の広さは同じではありません。2026年度の公式データでは、春学期第2期が12.0倍、秋学期第1期が3.0倍でした。
日本の高校生なら、カトリック入試(9月)、公募推薦と指定校推薦(11月)、書類選考(9月・11月)を一つの暦に並べてください。そのうえで、どれが入学確約の入試かを確認して組み合わせるのが筋です。帰国生やIB生は、帰国生入試ではなく書類選考入試で出願します。
11月に出すなら、4月入学にこだわる理由がない限り、秋学期第1期(9月入学)を選んでください。高校3年生は、スコアが「2年以内・1回の受験日」で審査されることを前提に、今日から受験計画を逆算しましょう。
次にやることは2つです。2027年度の募集要項で出願資格を確かめること。そして、自分が出せる出願期を一つに決めること。
出願資格の確認や、締切から逆算した準備スケジュールづくりは、リザプロの9月入学相談窓口(無料・LINE)で相談できます。
よくある質問
Q1. 上智FLAに一般入試はありますか?
ありません。入口は、書類選考入試、推薦入学試験(公募制・指定校制)、カトリック高等学校対象特別入学試験の4種類です。
Q2. 上智FLAの二次募集(第2期)には誰でも出願できますか?
出願期によって違います。春学期第2期は、入学時まで有効な日本の在留資格を持つ1年次入学志願者に限られます。秋学期第2期は、1年次入学と3年次編入の両方が出願できます。
Q3. 第1期で不合格になっても、再出願できますか?
できます。その後の出願期に、同じプログラムにも別のプログラムにも出せます。成績証明書・卒業証明書・テストスコア・パスポートの写しは再利用できますが、エッセイと推薦状は新しく提出します。
Q4. 9月入学の出願時期と入学日はいつですか?
2027年9月入学の場合、第1期の出願は2026年11月11日〜12月4日、第2期の出願は2027年3月10日〜31日です。入学日は2027年9月21日です。
Q5. SATのスーパースコアは使えますか?
使えません。1回の受験日の最高スコアで判定されます。SATは出願時から2年以内に受けたものに限ります。
Q6. 検定料はいくらですか?
35,000円で、別にオンライン決済手数料1,100円がかかります。免除制度はありません。
Q7. 純ジャパ(海外経験なし)でも出願できますか?
できます。国籍や居住国は問われず、日本の高校の卒業(見込み)者も出願資格を満たします。TOEFLかIELTSのスコアと、SATなどの標準テストのスコアを用意できれば出願できます。
Q8. 帰国生入試やIB入試で上智FLAに出願できますか?
できません。上智の帰国生入試・外国人入試・IB入試はいずれも国際教養学部を対象外としています。帰国生やIB生は書類選考入試で出願し、IB Diplomaは標準テストとして提出します。
Q9. 上智FLAの公募推薦に必要な英語スコアは?
2027年度は、TOEFL iBT 83点、IELTS 6.5、TEAP 340点(各技能75点以上)のいずれかです。評定は4.0以上が必要で、英検は使えません。


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