自己推薦書に、どこでも通用する正解の書き方はありません。提出先が様式に印刷した設問こそが「何を書くか」の答えで、ここを読み違えると、文章が整っていても評価は伸びません。

大学入試では、令和7年度に総合型選抜と学校推薦型選抜で入学した人が全体の53.6%を占めました(出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」)。自己推薦書を書くのは、もう一部の受験生だけではありません。

この記事は、大学入試・高校入試・就職活動で求められる中身が違うという前提に立ち、設問の読み方から構成、場面別の例文、提出前の確認までを扱います。

この記事は、総合型選抜・推薦入試の専門塾リザプロが、合格者インタビューで公開している出願書類の初稿と提出版、面接の記録をもとにまとめています。

自己推薦書とは?自分を選ぶ理由を自分で示す書類

自分がその学校や企業にふさわしい理由を、自分の経験を根拠に示す書類。それが自己推薦書です。先生や上司ではなく、本人が推薦者になる点がほかの推薦書と違います。

自己PR・志望理由書・活動報告書との違い

似た書類との差は、「何の問いに答える書類か」で見ると区別できます。

書類

答える問い

視点の中心

時間軸

自己推薦書

なぜ自分がふさわしいのか

自分

過去から未来

志望理由書

なぜそこで学びたい・働きたいのか

志望先

現在から未来

活動報告書

何をしてきたのか

事実の記録

過去

自己PR

自分の強みは何か

自分

過去から現在

自己PRとの境目は、志望先との接点まで書くかどうかです。自己PRは強みを示した時点で成り立ちますが、自己推薦書は「その強みが志望先でどう役立つか」まで書いて、はじめて推薦の形になります。

主語は「私」です。

志望理由書は「貴学では〜を学べる」と志望先を語る比重が大きくなります。自己推薦書で志望先の説明が長くなったら、書類の役割がずれ始めているサインと考えてください。

自己推薦書が求められる場面

同じ名前の書類でも、場面によって聞かれる中身はかなり違います。

場面

様式の例

聞かれる中身

大学入試

千葉大学国際教養学部:志望理由、主体的な学び、将来の3項目を各1,200字以内(記入上の注意)

学びの経緯と大学での学びの接続

高校入試

北海道の公立高校:志望理由と抱負、中学校での学習、学校内外の活動の3項目(札幌市立中学校の進路資料)

スクール・ポリシーとの合致、中学校生活

就職活動

企業ごとに自由書式が多い

入社後に成果を出せる根拠

大学院

一橋大学法科大学院:A4用紙2枚(2,400字相当)以内(自己推薦書例)

これまでの経験と資格・実績

大学入試では、入試の名前そのものに「自己推薦」が入る方式もあります。早稲田大学社会科学部の全国自己推薦入試、法政大学の自己推薦入試、明治大学の自己推薦特別入学試験などです。

就職活動では、提出を求める企業は一部に限られ、多くはエントリーシートの自己PR欄で代わりに確認されます(出典:リクナビ就活準備ガイド)。

様式や字数は年度ごとに変わります。上の例は2026年11月時点で公開されている資料にもとづいています。出願する年度の募集要項で、必ず最新の指定を確認してください。

年内入試の拡大で、書く人は増えている

文部科学省の令和7年度の集計では、大学入学者のうち総合型選抜が126,766人(19.5%)、学校推薦型選抜が221,415人(34.1%)でした。私立大学に限ると、両方で61.6%に達します。

区分(令和7年度・大学)

入学者数

全体に占める割合

総合型選抜

126,766人

19.5%

学校推薦型選抜

221,415人

34.1%

私立大学の両選抜合計

315,846人

61.6%

出典:文部科学省「令和7年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」

数字の扱いには注意が要ります。文科省は令和7年度から選抜区分を整理し直したため、前年度との比較はできないと明記しています。発表冒頭にあった要点も、誤認を招く表現を含んでいたとして12月1日に削除されました。「過去最高」「初めて上回った」と前年比で語る情報を見かけたら、元の表にあたってから使うのが安全です。

令和8年度(2026年度)入学者の実施状況は、2026年11月2日時点でまだ公表されていません。例年11月下旬に公表されるため、それまでは令和7年度の数値が最新です。国公立・私立別の合格率や推移は、総合型選抜の合格率を国公立と私立に分けて紹介でまとめています。

一般入試が主流の高校から推薦に切り替える受験生も出てきています。早稲田大学社会科学部と筑波大学に総合型選抜で合格した中山さんは、周りが共通テストに向かうなか、出願の1〜2か月前に推薦対策へ切り替えました。短期間で間に合ったのは、書類の中身になる探究活動の実績が2年分あったからです。

あわせて読みたい:総合型選抜・学校推薦型選抜の違いから対策・スケジュールまで(推薦入試専門家 孫辰洋が解説)/総合型選抜の入試時期はいつから?日程一覧と対策スケジュール

総合型選抜・推薦入試の最新情報を知りたい方はこちら

書く前の準備|様式の設問を分解するところから

最初にやることは自己分析ではありません。募集要項と様式を開き、設問・字数・書式の指定を書き出してください。何を書けばよいかは、そこに書いてあります。

設問・字数・書式の指定を書き出す

設問の切り方は学校ごとに違います。関西学院大学のAO入試(2021年度様式)は、「自分を推薦する理由を最大3つ、根拠とともに」と「その理由とアドミッション・ポリシーとの関係」の2問に分けていました(様式)。この場合、理由を4つ書いた時点で設問違反です。

書式の指定も読み飛ばせません。広島大学の総合型選抜(令和9年度様式)は、本人の自筆で黒ボールペンを使うよう求め、熱で消えるペンを禁止しています(様式)。千葉大学先進科学プログラムはワープロ作成を認める代わりに、末尾へ字数を書くよう指示しています(様式)。一橋大学法科大学院の見本には、書式を外れたものは減点すると明記されています。

確認項目

見落としやすい例

設問の数と順番

設問が2つあるのに1本の文章で書く

字数・行数

「1,000字程度」と「1,000字以内」を同じに扱う

手書きかワープロか

熱で消えるボールペンを使う

添付資料

資格に触れたのに証明書のコピーを付けない

提出部数

コピー可かどうかを確認しない

作成方法

生成AIや他者による作成を禁じる指定を読み飛ばす

作成方法まで指定されることもあります。青山学院大学の2027年度要項は、志望動機・理由書を本人の自筆とし、生成AIなどによる自動生成や他者による作成を禁じています(青学・法政ダブル合格の中野くんインタビューより)。千葉大学国際教養学部は、自己推薦書を本人が作成することに加え、40字×35行の書式を変えないよう求めています(記入上の注意)。

他の提出書類と役割を分ける

志望理由書と一緒に出すなら、内容の重複を先に防ぎます。過去の経験と、そこから得た力は自己推薦書へ。大学や企業で何を学び、どう働きたいかは志望理由書へ。この分け方が基本です。

同じエピソードを両方に書いても、読み手に届く情報は増えません。片方を削るか、同じ経験の別の側面を書いてください。

明治大学経営学部に合格した小島くんの志望理由書は、初稿で地方創生の段落が221字、全体の約2割を占めていました。経験としては厚みがあっても、志望先で学びたいテーマにつながりません。提出版ではこの段落を丸ごと削り、テーマの違う経験は活動報告書に回しています。

活動報告書に何を書くかは、活動報告書のテンプレートと基本の型で解説しています。

書く材料を棚卸しする

材料は、小学校から現在までの出来事を時系列に書き出すと集まります。感情が動いた場面に印をつけ、その場面ごとに「なぜそうしたのか」を3回くり返して問います。

材料の種類

書き出す例

続けたこと

部活動、習い事、委員会、アルバイト

変えたこと

仕組みを作った、やり方を改善した

乗り越えたこと

失敗した後に取った行動

数字で示せること

期間、回数、人数、順位、成績

求める人物像と突き合わせる

最後に、棚卸しした材料を提出先の方針と照らします。大学ならアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)、高校ならスクール・ポリシー、企業なら採用ページの求める人物像です。

条件の付き方まで読んでください。札幌北陵高校の入学者受け入れ方針は「次の全てを満たす生徒」として2つの条件を挙げており、片方だけに触れた自己推薦書では足りません(出典:札幌市立栄南中学校 進路通信)。

早稲田大学スポーツ科学部と立教大学経営学部に合格した今村さんは、アドミッション・ポリシーを書類全体の土台にしました。手順は次の3つです。

  1. 競技、復興支援、学業など、これまでの活動をすべて洗い出す
  2. どの書類のどの場面で、どの能力を見せるかを割り振る
  3. 論理が飛ばないよう、根拠を一つずつ積み上げる

書類が3つに分かれていても、どこで何を見せるかを先に決めたため、書類同士で内容が重なりませんでした。

あわせて読みたい:明治大学 自己推薦特別入学試験|全7学部のアドミッションポリシーと対策/部活は総合型選抜の合否に影響する?

自己推薦書の基本構成と字数配分

結論、根拠となる経験、そこから得た学び、志望先での活かし方。この4段が基本の型です。設問が複数ある場合は、設問ごとにこの型を小さく回します。

結論・根拠・学び・活かし方の4段構成

段

書くこと

書き出しの例

結論

自分を推薦する理由(強み)を一文で

私は〜できる人間です

根拠

強みを発揮した具体的な経験

高校2年生の春から〜

学び

経験から得た考え方・力

この経験で〜と学びました

活かし方

志望先でどう役立てるか

貴学の〜で、この力を〜

根拠の段がいちばん長くなります。読み手が判断材料にするのはここだからです。

字数別の配分目安

指定字数ごとの配分は、次の割合を出発点にしています(筆者推奨の目安)。

指定字数

結論(約10%)

根拠(約50%)

学び(約20%)

活かし方(約20%)

400字

40字

200字

80字

80字

800字

80字

400字

160字

160字

1,200字

120字

600字

240字

240字

400字では、根拠に使う経験は1つに限ります。1,200字あれば、1つの経験を「きっかけ、工夫、結果」の3場面に分けて書けます。

設問が複数あるときの組み立て方

千葉大学国際教養学部のように3つの設問がある場合、設問の順番を変えずに、それぞれを独立した文章として書きます。同学部は、主体的な学びの設問で「学びの履歴書」のどの項目と対応するかを書き添えるよう求めています。様式の外にある書類との対応まで指定されることがある、という点は覚えておいてください。

設問をまたいで同じ経験を使うのは問題ありません。ただし、ある設問では経験の中身を、別の設問ではそこから見えた将来像を書く、というように役割を分けます。

配分を見直すと、字数の使い道がはっきりします。青山学院大学地球社会共生学部に合格した中野くんの設問は「これまで取り組んできたことや実績、得られた学びや経験を説明し、自己アピールしてください」と、学習計画を合わせて1,600字以内。自己推薦書に近い問いです。

観点

初稿

提出版

字数

951字(上限の約6割)

1,562字

根拠にした経験

生徒会・英語スピーチ・留学生ボランティアの3つを列挙

生徒会の校則改定1つに絞り、8割以上の署名という数字を入れる

削った部分

―

大学名を入れ替えても成り立つ2段落

増やした部分

―

授業名・教員名まで入った学習計画

削った2段落ぶんの字数を、志望先での活かし方に回した形です。

あわせて読みたい:志望理由書の基本的な構成と文字数の配分バランス

書いた自己推薦書が不安な方へ。無料カウンセリングでプロが構成を一緒に確認します

評価される自己推薦書を書く5つのコツ

評価を分けるのは文章のうまさより、根拠の具体性です。自己推薦書は面接で面接官の手元に置かれ、そこから質問されます。深く聞かれても崩れない書き方を選んでください。

強みは1つに絞る

協調性もリーダーシップも粘り強さも、と並べると、どれも根拠が薄くなります。1つに絞れば、その強みを示す経験を深く書けます。

迷ったら、提出先の求める人物像に一番近いものを選びます。

落ちる書類によくあるのは、肩書きと成果を並べて終わる「実績の羅列」です。前出の中野くんも、提出版では生徒会の校則改定1つに絞り、将来の構想を支える根拠として一段落だけ使いました。

数字と固有名詞で場面を見せる

抽象的な言葉は、読み手の頭に場面を浮かべません。

書き換え前

書き換え後

部活動で後輩の指導を頑張りました。

吹奏楽部で1年生12人の基礎練習表を作り、毎週金曜に全員の音を録音して聞き比べる時間を設けました。

期間、回数、人数、大会名、場所。どれか1つ入るだけで文章の信頼度が変わります。

面接で深掘りされても話せることだけ書く

盛った内容は面接で崩れます。「そのとき、具体的に何と声をかけたのですか」と一段深く聞かれて答えられない記述は、書かないほうが安全です。

書く前に、各文について「なぜ」「具体的には」を自分に2回ずつ問い、答えられるかを確かめてください。

実際の面接も書類が起点です。早稲田大学社会科学部に合格した中山さんの面接は、最初のアイスブレイク以外、すべて志望理由書と探究活動の深掘りでした。面接官は書類をめくりながら質問していたそうです。千葉大学国際教養学部も、個別面接で自己推薦書と学びの履歴書に関する質問をすると募集要項に明記しています。

主語を「私」にそろえる

「貴学は〜ができる環境です」が続くと、自己推薦書ではなく志望理由書になります。志望先に触れる文でも、「私は貴学の〜で、〜を伸ばしたい」と自分を主語に置き直します。

実績が小さいときは「変化」を書く

大会で入賞していない、目立つ役職もない。それでも書けます。

書き換え前

書き換え後

大会では結果を残せませんでした。

3年間で一度も入賞できませんでしたが、練習日誌を約700日分つけ、2年生の秋からは自分で練習メニューを組むようになりました。

読み手が知りたいのは結果の大きさより、その人が何を考えてどう変わったかです。続けた期間や工夫の回数は、入賞歴の代わりになる根拠になると筆者は考えています。

あわせて読みたい:推薦入試の面接対策|頻出の質問・回答例と当日のマナー/総合型選抜の面接でよく聞かれる質問と練習のポイント

今の準備状況で間に合うか、LINEから無料で相談できます。話してみたい方はこちらから

【場面別】自己推薦書の例文

以下の3本は、構成と字数配分を示すための架空の例文です。骨組みだけを借り、中身は必ず自分の経験に置き換えてください。

大学入試(総合型選抜)の例文

想定:環境系学部への自己推薦書、約550字。

私は、地域の課題をデータで確かめ、身近な人に伝える活動を続けられる人間です。その根拠は、高校の科学部で2年間取り組んだ〇〇川の水質調査にあります。

始めたきっかけは、1年生の夏に川沿いで見た魚の大量死でした。原因を知りたいと顧問に相談し、部員4人で毎月2回、同じ3地点で採水を続けました。記録は2年間で48回分になります。

途中で、雨の翌日だけ数値が大きく変わることに気づきました。上流の排水路が関係していると考え、市の環境課に問い合わせて排水路の位置を地図で確認しました。仮説が正しいかは、まだ断定できていません。それでも、測り続けたからこそ立てられた仮説だと考えています。

調査結果は、地元の小学校で年2回の出前授業として発表しました。専門用語は使えません。グラフを1枚に絞り、雨の次の日の川を「疲れている川」と言い換えたところ、質問が10件以上出るようになりました。

この経験から、データは相手に合わせて言葉を選んで初めて人を動かすと学びました。

貴学〇〇学部は、1年次からフィールド調査と地域連携を組み合わせて学べる学部です。私は測り続ける力と伝える力をその学びの中で伸ばせると考え、ここに自分を推薦します。

真似する部分は、結論の一文目と、期間・回数・地点数がそろった根拠の段です。仮説が未確定だと正直に書いている点も、面接で深掘りされたときの足場になります。

高校入試(公立高校の自己推薦)の例文

想定:「中学校在学中の活動」と「入学後の抱負」をまとめて書く欄、約400字。

私は、周りの声を形にして、学校の仕組みを変えることができます。

中学2年生から生徒会の書記を務め、生徒会室前の意見箱を担当しました。それまで意見箱は年に1回しか開けられていませんでした。そこで毎月1回集計し、件数と内容を生徒会だよりに載せることを提案しました。

1年間で集まった意見は86件です。雨の日の昇降口の混雑、図書室の昼休み開放、体育祭の応援席の配置の3件が、先生方との話し合いを経て実際に変わりました。

意見を出しやすくするには、出した意見がどうなったかを見せる必要があると、この活動で学びました。

貴校のスクール・ポリシーにある「主体的に学校づくりに参加する生徒」に、私の経験は重なると考えています。入学後は生徒会活動に加わり、集計と報告の仕組みを生かしたいです。

高校入試では、調査書(内申書)と内容が食い違わないことが前提です。役職や時期は調査書の記載と照らしてから書いてください。

就職活動の例文

想定:法人営業職への自己推薦書、約450字。

私の強みは、数字を集めて、関係者が動ける形に整理する力です。

大学のゼミで、地元商店街の来街者アンケートを担当しました。前年の回収数は60件で、店主の方々からは参考にしにくいという声が出ていました。私は回収場所を駅前と商店街の中ほどの2か所に増やし、5分以内で答えられる設問数に絞りました。その結果、3週間で210件を回収できました。

集計すると、平日夕方に20代の来街者が多いのに、その時間帯に閉まる店が多いことがわかりました。報告会でこの結果を示したところ、2店舗が閉店時間を1時間延ばす試行を始めています。

貴社の法人営業は、顧客企業のデータから課題を見つけて提案につなげる仕事だと、社員訪問で伺いました。現場の声を数字にし、相手が判断できる形で示した経験は、その仕事で生かせると考えています。

就活の自己推薦書では、最後の段で「入社後の仕事」と経験を結びつけます。企業研究で得た具体的な業務内容を一文入れると、どの会社にも出せる文章から抜け出せます。

実際に評価された自己推薦書にも、同じ骨組みがあります。上智大学総合人間科学部教育学科に合格した野原くんの自己推薦書は、「歴史教育を変えたい」という志を、問題意識、読書体験、調査・実践、大学での学びの順に一本の線でつないでいました。実践の段では、地元の小中学生約40人に向けた遺跡学習のプロジェクトを立ち上げた経験を書いています。

あわせて読みたい:志望理由書の合格例を学部系統別に紹介/大学の志望理由書の例文を学部ごとに12個紹介

よくある失敗例と提出前チェックリスト

失敗の多くは文章力ではなく、書く前の設計で起きています。出す前に、設問とのずれと根拠の弱さを点検してください。

よくある失敗例

失敗

起きること

直し方

設問に答えていない

聞かれていない内容に字数を使う

設問の言葉を各段の一文目に入れる

強みを並べすぎる

どれも根拠が薄くなる

求める人物像に近い1つに絞る

抽象語だけで書く

場面が浮かばず判断できない

期間・回数・人数を入れる

誇張や他者を下げる表現

面接で崩れる、印象が悪くなる

事実だけを書き、比較表現を消す

NG文の例を1つ挙げます。

私はコミュニケーション能力が高く、誰とでも仲良くなれます。部長としてチームを引っ張り、周りの部員よりも努力してきました。貴学でも必ず活躍できる自信があります。

根拠となる場面が1つもありません。「周りの部員よりも」は他者を下げる比較で、「必ず」は面接で根拠を問われます。

提出前チェックリスト

  • 設問の数・順番どおりに答えている
  • 字数が指定の範囲に収まっている(「以内」「程度」を区別した)
  • 手書き・ワープロ・使用ペンの指定を守っている
  • 一文目に結論(推薦する理由)がある
  • 根拠の段に期間・回数・人数のいずれかが入っている
  • 志望理由書・調査書・活動報告書と内容が矛盾していない
  • 書いたことすべてについて、面接で2段深く聞かれても答えられる
  • 自分の活動を知らない人に読んでもらい、意味が通じた
  • 制度・データ・固有名詞を、大学の公式資料などの一次情報で確かめた
  • 生成AIや他者による作成を禁じる指定に反していない

見落としやすいのが、制度やデータの書き違いです。前出の中野くんの初稿には「シンガポールとラオスやブルネイの経済格差を留学で体感できる」という一文がありました。実際には学部の協定校留学の行き先にシンガポールやラオスは含まれず、ブルネイは1人あたりGDPが高い国です。こうした誤りは、面接で突っ込まれる材料になります。

まとめ

自己推薦書は、自分で自分を推薦し、その理由を経験で証明する書類です。書き方の型はありますが、何を書くかを決めるのは提出先の設問と方針です。

今日やることは1つ。志望先の様式を手元に用意し、設問・字数・書式の指定を書き出してください。そこから材料の棚卸し、4段構成での下書き、チェックリストでの点検へ進めば、提出までの道筋が見えます。

あわせて読みたい:志望理由書の書き方を高校生向けに紹介/志望理由書を第三者に添削してもらう必要はある?/合格者インタビュー一覧

リザプロでは、書類の添削だけでなく、課題研究や探究活動のような「書類の核になる活動」を一緒に設計するところから伴走しています。

LINEで無料カウンセリングを予約する

LINEを友だち追加したあと、メニューの「無料カウンセリング」から予約できます。

よくある質問

自己推薦書と自己PRの違いは何ですか?

自己PRは自分の強みを示す文章で、強みを伝えた時点で成り立ちます。自己推薦書はそこから一歩進み、その強みが志望先でどう役立つかまで書いて、自分がふさわしい理由を示す書類です。

自己推薦書は何文字くらい書けばいいですか?

指定がある場合は、その範囲に収めることが最優先です。千葉大学国際教養学部のように1設問1,200字以内と決まっている例もあります。「以内」なら指定字数の9割程度まで埋めると、内容の薄さを疑われにくくなります(筆者推奨の目安)。

自己推薦書に書くことがないときはどうすればいいですか?

大きな実績ではなく、続けた期間や工夫して変えたことを書きます。入賞歴がなくても、練習日誌を何日分つけた、やり方をどう改善したといった変化は根拠になります。

志望理由書と内容が被ってもいいですか?

同時に提出するなら、被らないように分けるのが基本です。過去の経験と得た力を自己推薦書に、志望先で学びたいこと・やりたいことを志望理由書に書くと役割が分かれます。

自己推薦書は手書きとパソコンのどちらで書けばいいですか?

様式の指定に従います。広島大学の総合型選抜のように本人の自筆で黒ボールペンと定める様式もあれば、千葉大学先進科学プログラムのようにワープロ作成を認めて字数の記載を求める様式もあります。指定が見当たらない場合は、提出先に確認してください。

自己推薦書を生成AIで書いてもいいですか?

募集要項の指定に従います。青山学院大学の2027年度要項のように、生成AIなどによる自動生成や他者による作成を禁じる大学もあります。面接では書類の内容を深掘りされるため、自分の経験を自分の言葉で書くことが前提です。

自己推薦書の書き出しはどう書けばいいですか?

一文目で結論を書きます。「私は〜できる人間です」「私の強みは〜です」の形が基本です。設問がある場合は、設問の言葉を一文目に入れると、問いに答えていることが伝わります。

自己推薦書は誰に添削してもらえばいいですか?

2種類の人に読んでもらうのが確実です。1人目は自分の活動を知らない人で、説明不足がないかを確かめられます。2人目は学校の先生や大学のキャリアセンターなど、入試や採用をよく知る人です。